10兆円ファンドに「教育クラウド作成」 自民党が政権公約

 自民党は10月12日、衆院選に向けた政権公約を発表した。教育分野を「国家の基本」として8つの重点政策の1つに位置付け、2022年度までに10兆円規模の大学ファンドを実現することや、「GIGAスクール構想」に基づく教育分野のデジタル化などの推進、無料でアクセスできる「教育クラウドの作成」などを盛り込んだ。高市早苗党政調会長は「さまざまな政策を実現するために大切なのは人材力であり、国家の基本だ。誰一人取り残さない教育と、伸びる子はどんどん伸ばす教育の実現を目指したい」と述べた。

自民党の政権公約を発表する高市政調会長

 政権公約では、岸田政権の発足を受けて、新型コロナウイルス対策や「新しい資本主義」による分厚い中間層の再構築、農林水産業の成長産業化など8つの重点政策が掲げられ、この中に人材力の強化に向けた教育政策が盛り込まれた。

 教育政策の具体的な内容としては、▽10兆円規模の大学ファンドを22年度までに実現し、世界と伍する研究環境を構築する▽高等教育の質の向上に向けた魅力ある地方大学の実現など▽「AI教育」「リカレント教育(学び直し)」の充実など▽「GIGAスクール構想」に基づき、教育分野のデジタル化・リモート化の強力な推進など▽教師が子供たちと向き合う時間を増やすための学校での働き方改革の推進▽「フリーアクセスができる教育クラウドの作成」による、幅広い年代を対象にした学びの機会の増加――を主な6項目として掲げている。

 このうち「教育クラウドの作成」は、学習塾などに通えない児童生徒が無料でアクセスできるオンライン上の教材をイメージしたもの。経済格差による教育格差の解消に向けて「GIGAスクール構想」の端末も利用する形で導入したいと、高市政調会長が党総裁選で掲げていたものが盛り込まれた形となった。

 自民党は政権公約のパンフレットとともに、重点項目ごとに党調査会などで積み上げた議論を取りまとめた「政策BANK」も公表。この中で教育に関しては、▽質の高い教師などの養成・採用に向けた改革▽重大ないじめや児童虐待、不登校などへの対策強化▽子供と接する職業に就く人の性犯罪等の無犯罪歴を証明する「日本版DBS」制度の創設――などを掲げている。

 高市政調会長は「さまざまな政策を実現するために大切なのは、何といっても人材力だ。誰一人取り残さない教育、伸びる子はどんどん伸ばす教育の実現とともに、家庭や学校、地域社会で豊かな学びの機会を提供したい」と強調した。

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