【問題行動調査】コロナ禍で小中校の不登校が19万人超 過去最多

 文科省が10月13日に発表した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査(2020年度)」で、小中学校の不登校の児童生徒数が19万6127人に上り、8年連続で増加して、過去最多となったことが分かった。児童生徒1000人当たりの不登校数は20.5人(前年度18.8人)。一方、高校で不登校の生徒は4万3051人で2年連続の減少となった。小中学校の不登校の増加について、同省児童生徒課は「コロナ禍の生活環境による生活リズムの乱れなどが背景にあるのではないか」と分析している。

 調査結果によると、20年度の長期欠席(30日以上)のうち不登校は、小学校で6万3350人、中学校で13万2777人となり、計19万6127人に上った。前年度より1万4855人(8.2%)増えて8年連続の増加となり、過去最多を更新した。このうち90日以上の長期欠席をした児童生徒は10万7771人(54.9%)と過半数を占めた。

 不登校の要因について学校に尋ねたところ、本人に係る状況との回答が最も多く、「無気力・不安」(46.9%)と「生活リズムの乱れ、遊び、非行」(12.0%)で過半数を占めた。次いで「いじめを除く友人関係を巡る問題」(10.6%)、「親子の関わり方」(8.9%)、「学業の不振」(5.4%)の順となった。

 また、不登校の児童生徒が学校の内外で相談・指導等を受けたかどうか調べたところ、合わせて12万8833人が相談・指導等を受けており、全体の人数では前年度を1154人上回ったが、不登校の児童生徒全体に占める割合は65.7%にとどまり、前年度(70.4%)を下回った。これについて、児童生徒課は「相談や指導を受ける児童生徒の総数が増えて追い付いていないのかもしれないが、必要な支援が届くようにアウトリーチ的な取り組みも求められる」と話している。

 こうした中、不登校の児童生徒らへのICTを活用した学習活動支援の動きは進み、「指導要録上、出席扱いとした児童生徒数」は小中学校で2626人に上り、前年度の608人から4倍以上増えた。

 小中学校で不登校の児童生徒が増えたことについて、同課は「教育機会確保等に関する法律が浸透して、学校外の施設に通う児童生徒が増えた側面も考えられるが、コロナ禍で生活環境の変化による生活リズムの乱れや、学校生活の制限による交友関係への影響で登校する意欲が湧きにくい状況だったことも背景にあるのではないか」と分析している。

 一方、高校の不登校は4万3051人で、前年度より7049人(16.4%)減って2年連続で減少した。1000人当たりの不登校生徒数は13.9人(前年度15.8人)だった。これについて同課は「高校生については通信制高校の増加など、多様な学びが確保されてきたことなどが背景にあるのではないか」と話している。

関連記事