放課後等デイサービスの運営基準を厳格化 厚労省検討会

 児童発達支援センターや放課後等デイサービスの質の向上などを検討していた厚労省の「障害児通所支援の在り方に関する検討会」は10月13日、第8回会合をオンラインで開き、これまでの議論を踏まえた報告書案について大筋で了承した。障害のある児童生徒が放課後や学校の長期休校中に通う放課後等デイサービスの中には、専ら学習塾や習い事に類似したサービスを提供しているケースもあるとして、運営基準の厳格化を求めた。

 前回示された素案に加筆修正が行われた報告書案では、事業所数の増加が続き、今後も支援ニーズが増えると見込まれる障害児通所施設について、役割や機能を見直し、量だけでなく質も向上していくための方策を整理した。

障害児通所支援に関する報告書案を大筋で了承した厚労省検討会(YouTubeで取材)

 特に、児童発達支援・放課後等デイサービスに関しては、見守りだけで適切な発達支援が行われていなかったり、実態として学習支援、ピアノ・絵画などの指導ばかりをしていたりなど、必ずしも障害特性に応じた専門性の高い発達支援を提供していないケースがあると指摘。そのような場合は、給付費の支給対象としないといった、運営基準の見直しを検討することを提案した。

 その上で、放課後等デイサービスについて、今後、ガイドラインの全面的な改訂に着手することや、専門学校・各種学校に通学している場合でも、発達支援が必要だと自治体の首長が認める場合は、サービスの給付決定ができるようにすること、学校に在籍していても精神的な理由などで継続的に学校に通学できない「困り感」の強い障害児の対応についても、引き続き検討を進めることなどを盛り込んだ。

 報告書案の最後には今後の障害児通所支援施策の目指すべき方向性にも言及され、インクルージョンを推進しながら、障害児本人の最善の利益を保障し、家族と地域で安心して暮らしていける施策を目指すべきだとうたった。

 この日の会合の議論では、さらなる文言の修正は座長一任とした上で、報告書案の内容を大筋で了承。座長の柏女霊峰・淑徳大学教授は「障害のある子どももその親も当たり前に生きられる社会をつくっていきたいという思いで、検討会に臨んできた。時が流れてサービスは進んでいるが、まだまだ保護者の我慢や諦めもあり、子どもたちのインクルージョンも進んでいない」と指摘し、今後の障害児通所支援施策の充実に期待を寄せた。

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