第3期スポーツ基本計画の構造案提示 新たな視点を追加

 来年度からの次期スポーツ基本計画の策定に向けて議論しているスポーツ審議会のスポーツ基本計画部会は10月14日、第8回会合を開いた。会合の終盤に事務局から第3期スポーツ基本計画の策定に向けた構造案が説明され、従来のスポーツを「する」「みる」「ささえる」の視点に加え、新たに「つくる」「はぐくむ」を加えることが提案された。

 たたき台として示された構造案では、新型コロナウイルスによるスポーツの制限や、東京オリンピック・パラリンピックの開催を通じて、健康課題の顕在化、深刻化やコミュニティーの弱体化、少子高齢化などの社会課題に対応するスポーツの価値が認識されたと強調した。

 その上で第3期計画では①スポーツの価値を高めるために、これまでの「する」「みる」「ささえる」に加え、状況に応じて既存の枠組みを見直し、新しい方法やルールを創出するなど「つくる」「はぐくむ」視点も新たに求められる②スポーツを通じた共生社会の実現に向けた取り組みを推進し、さまざまな立場・状況の人が「ともに」活動し「つながり」を感じながらスポーツを楽しめる社会の実現を目指す③性別、年齢、障害の有無、経済的事情などにかかわらず、全ての人がスポーツにアクセスできる社会の実現を目指す――の3つの観点を重視した施策を展開すると打ち出した。

 第3期計画では、第2期基本計画で提示された中長期的なスポーツ施策の基本方針である①スポーツで「人生」が変わる!②スポーツで「社会」を変える!③スポーツで「世界」とつながる!④スポーツで「未来」を創る!――を継承。その上で、これらの基本方針の実効性を担保するため、数値を含む成果指標と各種施策との関係性を整理し、精緻化する「ロジックモデル」を構築し、それに基づき計画前半の取り組み状況を評価したり、計画後半に向けた改善を図ったりする仕組みを導入するとした。

第3期スポーツ基本計画における個別施策群の関係性(スポーツ基本計画部会配布資料より)

 具体的な施策としては、スポーツ自体が有する価値をさらに高めるための施策として、多様な主体におけるスポーツの機会創出やスポーツ界におけるDXの推進、国際競技力の向上などを、スポーツが社会活性化などに寄与する価値をさらに発揮するための施策として、健康増進や経済活性化、地方創生などを盛り込む方針。また、基盤的な施策として、スポーツ振興のためのハード、ソフト、人材の一体的な充実やスポーツ団体のガバナンス改革、指導上の暴力虐待の根絶なども挙げた。

 この日の会合では時間の関係で構成案は事務局からの説明のみで終了し、後日各委員から書面で意見を募ることとなった。

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