運動は学力向上に好影響 モンゴルの小学校で比較実験

 国立成育医療研究センターと筑波大学、モンゴル体育大学の研究チームは10月18日、運動が子どもの学力向上に良い影響を与えることを実証したと発表した。モンゴルの公立小学校で行った大規模ランダム化比較実験で、音楽に合わせた運動プログラムを実施した後に学力テストを受けたグループは、そうでないグループと比べて、平均点の伸びが大きかった。

運動プログラムの実施群・非実施群の学力テスト得点差(国立成育医療研究センター提供)

 実験は、モンゴルのウランバートル市にある公立小学校に通う4年生の児童2301人を対象に実施。音楽に合わせた運動プログラムを実施する学校(1143人)と、実施しない学校(1158人)とにランダムに分け、運動プログラムを実施する学校では、週に2~3回行われる体育の授業の中で、音楽に合わせて約3分間、ジャンプやスクワット、ステップなどの運動を行うプログラムを実施。その前後で、国語と算数の2教科から出題されるモンゴルの全国統一テストの得点が、どう変化するかを分析した。

 その結果、運動プログラムを実施した学校では、そうでない学校と比べて、都市部で8.4点、郊外で9.6点、平均点の伸びが大きいことが確認された。

 研究チームによると、実際の地域にある学校を対象にした大規模ランダム化比較実験で、運動の学力への影響を実証した大規模研究は珍しく、子どもの発達における運動の意義や重要性を示す知見になるとみている。研究成果は10月18日付の米国小児科学会の学術誌『Pediatrics』(電子版)に掲載された。

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