衆院選が公示 教育・子育て政策など巡り各党が論戦

 衆議院選挙が10月19日、公示され、12日間の選挙戦がスタートした。各党の党首は早速、街頭で新型コロナウイルス対策や経済対策、それに教育・子育て政策などを訴えて支持を呼び掛けた。すでに各党の論戦は14日の衆議院解散を受けて実質的に始まっており、18日に行われた日本記者クラブ主催の党首討論会でも、経済対策や給付金などを巡って舌戦が繰り広げられた。今月31日に投開票が行われる。

 衆議院選挙の公示を受けて、各党の候補者は全国各地の街頭で第一声を上げた。また、これに先立つ日本記者クラブ主催の党首討論会では、党首同士が質疑応答する場も含めて約2時間にわたって、新型コロナウイルス対策から経済対策、教育・子育て政策、エネルギー問題など幅広いテーマで議論が交わされた。自民党、公明党、立憲民主党、日本共産党、日本維新の会、国民民主党の主要6政党の党首は、次のように訴えた。

 自民党の岸田文雄総裁は、コロナ対策や新しい時代の資本主義を掲げ、成長と分配の好循環で所得を上げる経済政策をしっかり進め、新しい日本の未来を切り開きたいと訴えた。その上で、「教育科学技術の分野では10兆円の大学ファンドを呼び水としながら成長を考えていく。給付に関しては、特に困っている非正規や子育て世帯等への現金給付を行う体制を示して、経済対策を進めたい」と強調した。

 公明党の山口那津男代表は、0歳から高校3年まで一律10万円を給付する「未来応援給付」の実現を前面に掲げ、日本の未来を担う子供を全力で応援すると強調した。「コロナ禍で食費や通信費などがかさみ、さらに不登校や自殺をする人が過去最多を記録している状況の中、大人が子供をしっかり応援するというメッセージを送ることが大事だ。スピード感をもって実現したい」と訴えた。

 立憲民主党の枝野幸男代表は「支え合う社会」の実現を掲げた。「アベノミクスで固定化した格差や深刻化している貧困から日本社会を立て直すためには、社会全体で支え合うことが必要で、支え合いのための役割を政治が果たすべきだ。所得を再分配し、安心をつくり、支え合う日本を作る。『一億総中流社会』を取り戻し、老後や子育て、教育、雇用の不安を小さくしていくことこそが何よりもの経済対策だ」と訴えた。

 日本共産党の志位和夫委員長は「格差と貧困をひどくし、『コロナ失政』で多くの犠牲を出した安倍・菅政権を引き継ぐ岸田政権に、政治を任せるわけにはいかない」などと、野党共闘による新しい政権の実現を訴えた。同党はコロナ危機のもとで少人数学級化の加速や緊急の教職員増などを掲げており、「コロナ禍で命と暮らしを守る緊急支出を国債で賄い、恒久的財源として富裕層への優遇税制などを改める」と財源対策にも触れた。

 日本維新の会の松井一郎代表は、大阪で実施した政策の実績を強調して支持を呼び掛けた。「今、全国に広がっている教育無償化の制度は大阪からスタートし、給食の無償化も大阪で実現した。分配するにはまず改革が必要だ。改革で成長させ、財源を生み出して、それを市民に還元してサービスを上げる。大阪でできたことを全国で広げることは可能であり、その旗振り役を1度、永田町で担わせてほしい」と訴えた。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は「今回の選挙は2つの大切なものを取り戻す選挙だ。コロナで傷ついた経済や暮らし、社会を立て直す。もう1つは政治に対する信頼だ」と街頭で訴えた。討論会では「給料が上がる経済の実現」を掲げて教育政策に言及し、「今後10年間でデジタル化、環境、人づくりに100兆円を投資することを考えている。人づくりこそ国づくりであり、教育科学技術の予算を倍増する」と訴えた。

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