保育士不足解消へ「伴走型支援を」 規制改革推進会議WG

 政府の規制改革推進会議「子育て・教育・働き方ワーキンググループ(WG)」の第3回会合が10月20日開かれ、保育士不足の解消に向けた制度の見直しなどを巡って議論が交わされた。厚労省の担当者が、常勤保育士配置の条件緩和などで保育士の確保に努めていると説明したのに対し、委員からは「保育士の賃金が低いといわれるが、実際にどうなのか詳しい分析をすべきではないか」「業務のデジタル化についていけない保育士もいるとみられ、伴走型の支援が必要ではないか」などと意見や要望が相次いだ。

 保育士不足の解消に向けては、厚労省が今年度からの4年間で約14万人分の保育の受け皿整備に必要な、約2万5000人の保育人材確保に向けた「新子育て安心プラン」を進めている。会合では、同省子ども家庭局の担当者がこのプランとともに、今年4月から暫定措置として、不足する常勤の保育士1人に代えて短時間勤務の保育士2人を充てる取り扱いを可能とするなど、保育士確保の取り組みについて説明した。

 また、保育士と全産業の賃金を比較したデータを示し、賃金月額で見ると全産業の40万6000円に対し保育士は31万6000円で9万4000円の差があるが、保育士のおよそ95%が女性であることを踏まえて女性のみで比較した場合、全産業の31万8000円に対し保育士は31万1000円で7000円程度の差に縮まり、まずこの解消を目指しながら処遇改善を進めたいと説明した。

 さらに今年5月に成立した、いわゆるわいせつ教員防止法の附帯決議で、わいせつ行為を行った教員等が保育士等に職種を変える実態があることから、保育士資格についても教員と同様に、二度と同じ職種に就くことができない仕組みが求められていることも説明した。

 これに対して委員から意見や要望が相次ぎ、賃金面については「示された資料だけでは保育士の賃金が本当に低いのかが分からない。全産業との比較では、平均年齢や勤務期間なども含めた形で明確な分析を行って示してほしい」との声が上がった。

 また、保育士の勤務環境が厳しい点を指摘した上で、「業務の中でも負荷が大きい雑用の仕事を減らすべきでないか。また、業務のデジタル化が進んでいるがついていけないケースもあるとみられ、伴走型の支援が必要ではないか」という意見も出された。さらに短時間勤務の保育士の活用に関連して、「人手不足で多様な勤務形態を導入すると、そのマネジメントも重要になってくる。そのサポートもしっかり考えるべきだ」と指摘する声も上がった。

 同WGは、引き続き子育てや教育などに関する課題について検討を進め、来年6月をめどに答申を取りまとめる方針。

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