保育所の子育て支援機能を強化 利用していない家庭にも

 少子化の進む地域での保育所・保育士の課題を巡り、厚労省は10月25日、オンラインで開いた検討会の第5回会合の席上、保育所が地域の子育て支援機能を担い、保育所を利用していない子育て世帯でも、保育に関する情報提供や相談・助言を受けられる体制づくりを打ち出した対応案を提示した。保育所保育指針の次の改訂でも、こうした地域の子育て支援についての記載を充実させる方針。

保育所の子育て支援機能の強化を話し合った第5回会合(テレビ会議システムで取材)

 0~2歳の乳幼児やその保護者など、幼稚園や保育所、認定こども園に就園していない子育て世帯では、核家族化の進展もあり、子育てに関する支援や助言を得る機会が少なくなっており、不安や孤立感から、虐待のリスクも高くなっている。待機児童も減少している中で、保育所が今後も地域の社会資源としての役割を果たしていけるよう、厚労省の対応案では、保育所を利用していない家庭も含めた地域の子育て機能を強化する方向性を明記した。

 具体的には、現在、児童福祉法で努力義務となっている保育所による保育に関する情報提供を義務化し、保育所をあらゆる子育て世帯が気軽に相談できる「かかりつけの相談機関」と位置付け、保育に関する相談対応・助言ができるようにするための体制づくりを検討することを提案した。

 また、今後はこうした保育所の地域の子育て支援に対するニーズが高まるとして、保育所保育指針も次回の改訂で保育の専門性を生かした地域の子育て支援や関係機関との連携などに関する記載を充実させるとした。

 出席した委員からは「本来であれば子育て支援を必須としている認定こども園で行うべきだが、実態としては園によってばらつきがある。認定こども園の役割も合わせて考える必要がある」「保育士はケアもすれば、エデュケーションもすれば、ソーシャルワークもするとなっているが、そういったときに多職種でどう連携できるかが大事ではないか」「保育士による子育て支援の意義は分かるが、保育士への業務の過多や業務の多様化の問題があり、担当者の確保が課題だ」など、認定こども園とのすみ分けや保育士以外の専門職との役割分担、保育士の負担増大を懸念する意見が上がった。

あなたへのお薦め

 
特集