高校生が社会課題を解決するお菓子を提案 5校でプロジェクトN

 広域通信制高校のN高校、S高校を運営する角川ドワンゴ学園は10月28日、さまざまな企業や団体と連携して、社会の問題を解決するアイデアを高校生が提案する「プロジェクトN」のオンライン発表会を開いた。今回は初めてN高校、S高校だけでなく、岐阜県立郡上高校、同県立郡上北高校、北海道にある私立の札幌新陽高校の生徒も参加。森永製菓とタイアップして「社会課題を解決するお菓子」をテーマにした商品開発を体験した。

 角川ドワンゴ学園ではこれまで、N高校とS高校の通学コースなどの生徒を対象に「プロジェクトN」を展開してきたが、他の高校でも活用できないかと呼び掛けたところ、3校が名乗りを上げた。生徒らは各校でプロジェクトに取り組み、週に1回、Zoom上で自由に交流できる場も設けられた。

 この日の発表では、各校からの代表チームが、マーケティングなどの考え方を踏まえて考え抜いてきた新しいお菓子について、森永製菓の社員にプレゼンした。

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)と絡めた課題解決を掲げた郡上高校のチームは、ドライフルーツを使ったスプーンやストローでヨーグルトなどを食べる商品を考案。プラスチックごみの削減だけでなく、健康志向の中高年に受け入れられるはずだと強調した。

 子どもの野菜嫌いとフードロスの問題を取り上げた郡上北高校のチームでは、廃棄される野菜を使ったお菓子の容器をデザイン。ふたの裏に野菜の種を付け、食べ終わったら容器に水を入れて水耕栽培ができる斬新さをアピールした。発表した生徒は「子どもが食べ終わった後の容器で野菜を育てることで、野菜に愛着が持てるようになる」と、食育につながる視点も付け加えた。

N高校・S高校の生徒がプレゼンで提案したお菓子のイメージ(Zoomで取材)

 N高校・S高校の連合チームは、うつ病を防止するには朝食を毎日取る習慣をつくることが必要だとして、「朝をちょっと幸せにするお菓子」をコンセプトに、オランダの伝統的な菓子である「ポファチェス」を朝食の代わりになるお菓子として売り出すことを提案。実際にポファチェスを作って試食したり、ターゲットとなる若い女性が朝食に支出する予算を基に販売価格を決めたりした。日本では朝食にお菓子を食べることが一般的ではないとして、キャンペーンを仕掛ける必要性も提案した。

 プロジェクトに参加した札幌新陽高校の生徒は「スーパーやコンビニに行くと、そこで売られているお菓子に意識を向けるようになった。商品の入れ替わりも激しい中で、そのお菓子をどう売ろうとしているのかなど、いろいろな視野を持つことができた。全国の高校生と取り組めたことも楽しかった」と感想を話した。

 審査を行った森永製菓執行役員の大橋啓祐マーケティング本部戦略企画部長は「今日はどんなプレゼンが出てくるか楽しみだったが、期待を上回る内容が多く、甲乙付けがたかった。今回のプロジェクトで、良い物を作れば売れるのではなく、お客様の課題を見つけて、そこにフィットする解決策を提案することが大事だということが分かったと思う」と高校生の今後の活躍に期待を寄せた。

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