次期スポーツ基本計画構造案 スポーツ審議会総会で検討

 2030年以降を見据えたスポーツ政策のビジョンを示す第3期スポーツ基本計画の策定に向けて、スポーツ審議会は11月1日、スポーツ基本計画部会第9回会合と合同による第28回総会を開いた。第3期計画は年内に中間報告を決定し、パブリックコメントを実施の後、3月にスポーツ審議会から文科相に答申する予定。合同会合では第3期計画のたたき台として、スポーツ基本計画部会の前回会合の最後にスポーツ庁から示された構造案について検討を行った。

第3期スポーツ基本計画の構造案を巡り意見交換を行ったスポーツ審議会総会(YouTubeで取材)

 構造案では、第3期の新たな視点として、これまでのスポーツを「する」「みる」「ささえる」に加えて、状況に応じて既存の枠組みを見直し・改善したり、新しい方法やルールを作り出したりするなど、スポーツを「つくる」「はぐくむ」視点も求められると提示。また、性別や年齢、障害の有無、経済的事情に関わらず、全ての人がスポーツにアクセスできる社会の実現や機運の醸成と、さまざまな立場・状況の人々が共に活動し、つながりを感じながらスポーツを楽しめる社会の実現を目指すことを掲げた。

 その上で第2期基本計画の①スポーツで「人生」が変わる!②スポーツで「社会」を変える!③スポーツで「世界」とつながる!④スポーツで「未来」を創る!――の4つの基本方針を踏襲し、数値を含む成果指標と各種施策の関係性を整理して、精緻(せいち)化した「ロジックモデル」の構築と、それに基づく計画前半の取り組み状況の評価を行うことで、実効性を担保するとした。

 また、今後5年間の具体的な施策の項目案では、子ども・若者のスポーツ機会の創出や体力向上のため、運動部活動の地域移行の推進、アーバンスポーツなどの機会の提供、大会運営の在り方の検討、障害児のスポーツ・運動機会の確保が打ち出されたほか、オリパラ教育の経験を生かした教育活動の継続的な展開、暴力虐待の根絶、性的ハラスメントの防止、スポーツの楽しさや喜びを伝えられる指導者の養成・確保なども盛り込まれた。

 出席した委員からは「小学校高学年に体育の専科教員を配置することになるが、体育を教える先生の確保が難しい。体力向上のためにはぜひ、体育専科の任用形態を校長の裁量にしていただけるとありがたい。部活動改革に関しては、学校で行われていたものが地域に移行する中で、スポーツに親しむ人や場所が身近な学校から少し離れる。これによるスポーツ離れや二極化について検証をしてほしい」「共生社会の実現を目指して、一つは学校で体育の授業を見学する障害のある子どもをゼロにしていただきたい。また、全国に約22万カ所ある全てのスポーツ施設で、障害者の利用を拒否する施設をゼロにしてもらいたい」などの要望が出た。

あなたへのお薦め

 
特集