離島間の遠隔合同授業など発表 学校魅力化フォーラム

 全国的に少子化が進む中、学校の存続とともに魅力づくりに取り組む各地の事例を発表する文科省主催の「学校魅力化フォーラム」が11月2日、オンラインで開かれた。児童生徒の少ない離島をオンラインで結んだ遠隔合同授業で学びの質を高める取り組みや、校舎の離れた小中学校を「5・4制」の義務教育学校にして特色ある学校づくりに取り組む事例などが、現地から報告された。

 同フォーラムは、少子化や人口減少が進む中、学校統合や小規模校の存続に向けた魅力ある学校づくりの好事例の発表を通して、全国の学校関係者を支援しようと文科省が開催している。今回は5つの市町村教委が独自の取り組みを発表した。

 鹿児島県三島村教委の原之園健児さんは、3つの島に4つの小規模校がある同村で進めている遠隔教育について報告。いずれの島の子供たちも専門性の高い授業が受けられるように、専任の教諭がテレビ会議システムと協働学習用ツールを併用し、各校の生徒が合同授業を受けられる取り組みを紹介した。

 また、専門家を招いた「薬物乱用防止教室」なども遠隔合同授業にすることで、悪天候によるフェリー欠航の影響を避け、経費なども含めた負担軽減につながったと説明し、「教育の島を目指してオンリーワンの学びに取り組む子供たちに、しなやかに生きる力を養ってほしいと願って取り組んでいる」と述べた。

 鳥取市教委の竹田潤さんは、中山間地域の子供の減少が深刻化する中、中学校の存続を願う住民の要望を受けて、地元の小中学校を5・4制の義務教育学校として2018年に開校させた取り組みを発表した。

 750メートル離れた小中学校の校舎を残した珍しい施設分離型の学校で、「5・4制」としたことで小学5年生が「初等・中等ブロック」最上級生として自覚を持つなど、発達の早期化につながる効果が生まれたほか、地元の劇団と連携して授業に演劇を取り入れる特別教科で特色づくりに取り組んでいることを紹介し、「地域を愛し、最終的にふるさとに貢献できる子供たちに育ってほしいと考えている」と思いを語った。

 一方、千葉県流山市教委の佐々木陽介さんは、人口急増に対応する新しい学校づくりについて発表した。予想される児童生徒数の増加に対応するため、2024年度に「流山おおたかの森」駅周辺に新たな小学校を整備する計画を進めつつ、市民参加型のワークショップなどを通して理想の学校づくりについて話し合っていると説明。

 「自分で学び考える力を児童に育むことや、地域とともに歩む学校などコンセプトを共有している。小学校への地域参画などについても一緒に検討しており、住民とともに学校づくりを進めていきたい」と述べた。

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