「学校 行きたくない」との関連指摘 自殺対策白書公表

 自殺対策基本法に基づき、政府は11月2日、今年の自殺対策白書を閣議決定した。白書の第2章では、増加している「学生・生徒等」の自殺に着目し、新型コロナウイルスの影響などとの関連を分析。インターネット上の検索ワード「学校 行きたくない」と児童生徒の自殺者数は関連性が高いと指摘した。

 白書によると、昨年の「学生・生徒等」の自殺者数は1038人に上り、そのうち小学生~高校生の自殺は499人を占めるなど顕著に増加。小学生~高校生の「児童・生徒」で、過去5年間の平均と昨年を比較すると、自殺の原因・動機で男子は「不詳」や「家庭問題」「健康問題」の数が増加する一方、「学校問題」は81人で変わらなかった。しかし女子は「学校問題」が過去5年平均は40人だったのが、昨年は77人に増加。他の項目でも軒並み増加している。

 過去5年間の平均と昨年の「児童・生徒」の自殺者数を月別に見ると、昨年は4月を除き、全ての月で増加。特に6月、8月、9月、11月は大きく増加していた。

図1=昨年の学校の状況と児童生徒の自殺の関連性(自殺対策白書より)

 さらに、昨年の新型コロナウイルスによる全国一斉休校など、学校の運営状況の変化やインターネットによる検索ワードの増減などとの関連について分析したところ、一斉休校が要請された直後は自殺者数が大きく減少したものの、5月25日に緊急事態宣言が全面解除となり、学校が再開された6月に入ると、一転して自殺者数が急増。夏休み明けの9月にも断続的に自殺者数は増加し、進路を検討し始める11月も、自殺者数が大きく増加していた(=図1)。

図2=検索ワード「学校 行きたくない」と児童生徒の自殺者数の関連性(自殺対策白書より)

 児童生徒の自殺者数の推移と、インターネット上での検索ワードの増減の関連性では、「死にたい」は一定程度、「学校 行きたくない」は候補となった検索ワードの中で最も高く、自殺者数と関連があることが示された(=図2)。

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