【生徒指導提要】多様な児童生徒への対応 WGが原案

 文科省の「生徒指導提要の改訂に関する協力者会議」の下に設置された、児童生徒の多様な個人的・家庭的背景を踏まえた指導の在り方を検討するためのワーキンググループ(WG)は11月5日、第3回会合を開き、生徒指導提要の改訂にあたって盛り込む内容の原案を議論した。「多様な背景を持つ児童生徒への生徒指導」の章を設け、発達障害、健康問題・精神疾患、家庭の課題などについて、教員による気付きや校内外の連携について記述する。

オンラインで開かれた第3回会合

 野田正人主査(立命館大学大学院人間科学研究科特任教授)が示した原案では、生徒指導提要の「多様な背景を持つ児童生徒への生徒指導」の章で▽発達に関する課題と対応▽健康問題・精神疾患▽家庭的背景――の3つを扱う方針を示し、各カテゴリーで①現場の教職員に必要な知識・現状への認識の向上②目の前の児童生徒の課題の分析(アセスメント)③校内対応④外部連携――といった項目を盛り込む。

 「発達に関する課題と対応」については、発達障害とその周辺域の障害、学習障害を含む特別支援に係る対応と合理的配慮などの記述、検査機関へのつなぎ方、校内連携体制の作り方などを記述。笹森洋樹委員(国立特別支援教育総合研究所発達障害教育推進センター上席総括研究員兼センター長)は「学校の先生の役割は、気付きと実態把握。専門的な機関と連携してアセスメントにつなげていくこと」と、教員の役割の範囲について説明した。

 また「健康問題・精神疾患」については、リストカット・摂食障害・希死念慮・性の問題・ゲーム依存・飲酒・薬物などへの対応や、医療機関につなぐ際の留意事項、服薬管理と受診、投薬情報などの確認などを取り上げる。併せて精神疾患以外の健康問題や、小児うつ、起立性調節障害など長期欠席の診断にあがる事例への対応などの記述についても検討する。

 さらに「家庭的背景」については、家庭の機能不全、貧困も含めた保護者、家庭支援をはじめ、日本語指導が必要な児童生徒、社会的養護下で育つ子供、同性カップル・ひとり親・障害のある親など、さまざまな家庭的背景を持つ児童生徒への対応について、外部機関との連携も含めた記述を検討する。また、虐待・非行の課題についても別の章で扱う。

 同WGは今回で終了し、議論された原案は今後、上位会議である「生徒指導提要の改訂に関する協力者会議」で報告される。そこで、他の章との関連も踏まえて議論を重ねた上で、今年度内をめどに生徒指導提要を改訂する。

あなたへのお薦め

 
特集