5~11歳へのワクチン、集団接種「抑制的に」 文科相

 ファイザー製の新型コロナウイルスのワクチンについて、米当局が5歳から11歳の子供についても接種を推奨すると決めたことを受け、末松信介文科相は「厚労省と連携して必要に応じた対応をしていきたい。厚労省の判断に注目している」と現状での認識を説明。集団接種については「かなり抑制的でなければならない」と述べ、日本国内で5歳から11歳の子供へのワクチン接種が認められた場合でも、これまで同様、学校による集団接種の実施は推奨できないとの考えを示した。

記者会見で質疑に応じる末松文科相

 5歳から11歳の子供に対するファイザー製ワクチンの接種を巡っては、米疾病対策センター(CDC)の諮問委員会が2日、接種を推奨すると決め、米国内の一部で接種が始まった。

 こうした動きについて、末松文科相は「報道で見た。保護者や教員の間にさまざまな声もあることも承知している」とコメント。「わが国におけるワクチン接種の対象者については、ファイザー社による薬事上の承認に向けた手続きがなされた後、厚労省が有効性や安全性を確認するなど適切に対応する。文科省としては厚労省の対応を注視しつつ、必要に応じた対応をしていきたい」と続けた。

 さらに、5歳から11歳の子供に対するワクチン接種について、文科相として新たな考え方を示す考えがあるかを聞かれ、「いま新しい方針は持っていない。薬事の承認が必要なことなので、あくまで厚労省の考え方や方針を尊重しなければいけない」と説明。

 その上で、承認された場合の集団接種の実施について、「(一部の自治体で集団接種を進めようとした)過去の経緯もあるので、かなり抑制的でなければならないと、私自身は考えている。いずれにしても、いま検討しているところで、新たにこうやるという方針はない」と述べ、学校による集団接種には否定的な見解を確認した。

 新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、文科省と厚労省は6月22日付で、中高生を対象とした学校による集団接種について、「現時点では推奨しない」とする考え方を都道府県などの教育委員会に通知している。集団接種を推奨しない理由には「保護者への説明の機会が乏しくなる」「接種への同調圧力を生みがち」「接種後の体調不良への対応が難しい」ことを挙げた。中高生には、かかりつけ医や自治体での個別接種を促しており、特に16 歳未満の生徒にワクチン接種を行う場合には「保護者に丁寧な情報提供を行い、保護者の同意を得ること」を求めている

 末松文科相の説明は、日本国内で5歳から11歳の子供へのワクチン接種が認められた場合でも、こうした中高生への対応と同じく、学校による集団接種は推奨せず、保護者への丁寧な説明と同意を前提とした対応をとる考えを示唆したものとみられる。

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