「子供政策と若者政策つなぐ整理を」 こども庁有識者会議

 子供関連の施策を総合的に扱う新しい行政組織「こども庁(仮称)」創設に向けての検討をしている、有識者会議の第4回会合が11月10日開かれ、前東京都三鷹市長などへのヒアリングに続いて報告書の骨子案イメージが示された。子供政策の基本理念や今後取り組むべき施策、政策実施のプロセスなどを柱立てに作成される方向性が示され、構成員からは「こども庁のありようを考えるときに、子供政策と若者政策をきちんとつないで整理することも必要ではないか」などといった意見が出された。ヒアリングは全て終了し、次回会合では報告書の素案が示される。

 「こども政策の推進に係る有識者会議」(座長=清家篤日本私立学校振興・共済事業団理事長)は、中教審など関係省庁の審議会の座長ら6人と、子供支援などに取り組むNPO法人の代表や学者ら18人の臨時構成員で組織され、年末までに「こども政策」の基本理念や方向性について取りまとめることにしている。

 同日の会議では、はじめに清原慶子前三鷹市長らへのヒアリングが行われた。全国市長会こども子育て施策担当副会長も務めた清原さんは、市独自の「ゆりかご面接」(妊婦全員面接)事業などを紹介した上で、「こども庁ができるなら、これまで支援が十分届かなかった就学前に幼稚園・保育所に行かない無園児や障害のある子供などに、しっかり施策を届けてほしい」と提言するとともに、子供に関する独自財源の確保を要望した。

 また、臨時構成員3人に対するヒアリングも行われた。女性の子育てと仕事の両立支援などに取り組む「スリール(株)」代表取締役の堀江敦子さんは「企業の働き方や子育て環境、教育についての『昭和の構造』を抜本的に改革することが必要」と強調。特に第一子の出産後に50%の女性が離職している状況は問題だと指摘し、「出産前からアプローチして就労継続を促す施策への注力が急務であるとともに、育児しながら就業を継続しキャリアアップできる職場環境が必要だ」と提言した。

 この日の会議で臨時構成員18人へのヒアリングは全て終了し、事務局から報告書の骨子案イメージが示された。報告書を①子供と家庭を取り巻く現状②今後の子供政策の基本理念③今後取り組むべき子供政策の柱と具体的な施策④政策立案・実施におけるプロセス――の柱立てとして構成する内容で、これに対して各構成員から盛り込むべき施策や方向性について意見が述べられた。

 この中では、「子供や家庭支援が軸だが、子供が育つ場として学校があり、学校教育をどう見直すかの整理も必要だ」「子供の居場所作りのさらなる促進が必要だ」といった意見に加えて、「こども庁のありようを考えるとき、子供政策と若者政策をきちんとつないで整理することも必要ではないか」と指摘する声も上がったという。

 事務局では今後も各構成員らからメールで意見を集め、次回の会議でこれまでのヒアリングも踏まえて報告書の素案を示し、最終的な報告書の取りまとめに向けた議論を詰める方針。

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