セサミストリートと考えるSTEAM教育 石戸教授らが対談

 慶應義塾大学の石戸奈々子教授と、セサミワークショップの長岡学日本代表によるトークセッションが11月11日、東京都品川区のU-NEXT本社で開催された。STEAM教育との向き合い方や、子ども向け教育番組『セサミストリート』の取り組みを踏まえた教育の在り方について語り合い、石戸教授は「例えばモノづくりのように、断片的な学びを統合して活用する能力が大切。『?』『!』が繰り返されることが、子どもの学びのモチベーションになる」と話した。

登壇した石戸教授(左)と長岡代表(U-NEXT提供)

 『セサミストリート』については、キャラクターとともに多様性などを学ぶ教育カリキュラム「セサミストリートカリキュラム」が埼玉県戸田市の学校で取り入れられるなど、学校現場とタッグを組んだ取り組みも行われている。セサミワークショップの日本代表として、日本を含めた世界各国のコンテンツ開発を担う長岡代表は、さまざまな背景を持つ多様なキャラクターが登場することについて触れ、「自分に似たキャラクターや友達になりたいキャラクターと、子どもたちが出会えるように」と、制作に込めた願いを明かした。

 トークセッションのテーマは「子どもにとってのSTEAM教育とは」。石戸教授は「私たちの身の回りを改めて見ると、コンピューターやAIなどSTEAMの原理原則を取り入れたものが目立つ。STEAMリテラシーは、全ての人が身に付けておかなければいけない基礎教養だと思う」と、STEAM教育の重要性について強調した。

 長岡代表はセサミストリートの中でのSTEAM教育の扱いについて、「子どもの視点に落とし込むことを大切にしている。例えばクッキーモンスターが、大好きなクッキーを友達と分けるときにどうするかなど、ストーリーやキャラクターを通じてSTEAMの要素を自然に露出させている」と説明。

 また石戸教授は、GIGAスクールやICTの台頭などで、子どもがネットに触れる時間が長くなることを懸念する声について、「社会にそういった空気があり、保護者が不安に感じることも理解できる。ただこれはデジタルに限った問題ではなく、新しい技術が出てくるたびに私たちは不安を抱いてきた。一方で社会の変化にはあらがうことはできない。やみくもに怖がるのではなく、理解して、上手に使いこなす力を身に付けて、よりよく生きる方法を考えてほしい」とアドバイスを送った。

 同トークセッションは、「U-NEXT キッズジャンル戦略発表会」内の記念対談として行われた。

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