教員採用試験への北方領土の出題 文科相「私なら作成したい」

 教員採用試験での北方領土の取り扱いについて、末松信介文科相は11月12日の閣議後会見で、「採用選考は都道府県教育委員会の判断と責任の下で行われる」とした上で、「私が仮に現場にいたとしたら、何年かに1回はきちんと作成したい」と述べ、都道府県が行う教員採用試験で北方領土に関連する出題を行うことが望ましいとの考えを表明した。西銘恒三郎沖縄北方担当相から、公立高入試や教員採用試験で北方領土に関する出題を増やしたいとして、協力を求められたという。

記者団の質問に答える末松文科相

 末松文科相は、西銘担当相の協力要請について「大事なテーマと受け取った。一方で、教員採用選考で北方領土を取り上げることについては、任命権者である都道府県教委の判断・責任の下で行われることであり、文科省が直接指示できるものではない」と、都道府県の判断を尊重する考えを説明。その上で、「私が仮に(教員採用選考の)現場にいたとしたら、何年かに1回は(北方領土関連の出題を)きちんと作成したい」と述べ、出題が望ましいとの見方を示した。

 文科省では、領土に関する教育の一層の充実を図るとして、2017年3月に改訂した小中学校の学習指導要領で、以前から記載していた中学校社会科(地理的分野)に加え、小学校社会科と中学校社会科の地理・歴史・公民全ての分野で「北方領土」を新たに明記。18年3月に改訂した高校の学習指導要領でも、地理歴史科と公民科で「北方領土」を明記した。

 内閣府北方対策本部によると、47都道府県のうち、北方領土に関する問題を試験に出題したのは、20年度で公立高入試が6自治体(19年度で5自治体)、教員採用試験が9自治体(19年度で13自治体)にとどまっている。西銘担当相は10月中旬に根室を訪問した際、元島民らから北方領土問題への関心を高めるために試験問題を通じた啓発が有効と伝えられ、同月行われた閣議に先立ち、末松文科相に協力を求めたという。

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