「学校をプラットフォームに」 孤独・孤立対策へ有識者会議

 孤独・孤立対策に関する重点計画づくりに向けて設置された、政府の有識者会議の初会合が11月12日開かれ、孤独や孤立に陥っても支援を求める声を上げやすい社会づくりなどに向けて議論が交わされた。年末までに重点計画をまとめる方針。会合では、子供の孤立・孤独対策に関連して子供の自殺の急増などが取り上げられ、委員から「子供にとって身近な学校をプラットフォームとして、自殺予防教育などを子供に働き掛けていくことが重要だ」といった意見が出された。

オンラインも併用して行われた孤独・孤立対策を検討する有識者会議

 孤独・孤立問題を巡ってはコロナ禍で深刻な社会問題になっているとして、政府が今年2月に担当大臣を任命するとともに、内閣府に「孤独・孤立担当室」を設置し、年内に具体的な施策を盛り込んだ重点計画の策定を目指している。有識者会議は、この重点計画づくりの基本理念や基本方針について検討を進めるために新たに設置された。

 会議でははじめに野田聖子孤独・孤立問題担当相が「性別や年齢を問わず、いつ孤独・孤立と向き合うか分からない中で、多くの方に理解してもらえる重点計画をつくっていきたい」とあいさつ。各委員は重点計画づくりに盛り込むべき施策などについての意見を述べた。

 窪田由紀委員(九州産業大学人間科学部臨床心理学科教授)は「誰もが声を上げやすい社会を目指す中で、支援制度が確実に困っている人に届いているかというと、スティグマ(恥ずかしさなどの感情)で利用できない人もかなりおり、スティグマ解消に力を入れる必要がある。また、子供たちにとって身近な学校をプラットフォームとして、将来につながる自殺予防教育などを働き掛けるほか、子供から高齢者までを支える地域コミュニティーの拠点として学校を再認識することも重要だと思う」と強調した。

 座長の菊池馨実早稲田大学法学学術院教授は「孤独・孤立対策が展開される場はやはり地域であり、自治体の役割が欠かせないと感じた。NPO法人や社会福祉協議会なども含めた、連携プラットフォームの構築が必要だと考える。また、子供と学校に関する話も多く、文科省も主体となって関与することが重要になってくる」と締めくくった。

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