子ども家庭福祉SWの骨格議論 社会的養育専門委が骨子案

 子ども家庭福祉に関する制度改革などを協議している厚労省の社会保障審議会児童部会社会的養育専門委員会は11月16日、第37回会合をオンラインで開き、前回会合に引き続き、子ども家庭福祉分野の新たな資格である「子ども家庭福祉ソーシャルワーカー(仮称)」の制度の骨格について議論するとともに、これまでの議論をまとめた骨子案を検討した。

 子ども家庭福祉分野の専門性を担保する目的で創設される子ども家庭福祉ソーシャルワーカーの資格は、厚労省が示した案では、原則として上乗せの教育課程を修めた社会福祉士・精神保健福祉士が認定される仕組みと位置付けられる。すでに社会福祉士・精神保健福祉士の資格を持っている人が、2年以上の相談援助の実務経験を積み、職能団体が実施する指定研修を修了した場合や、社会福祉士・精神保健福祉士の養成課程で、子ども家庭福祉専門科目を上乗せで履修し、社会福祉士または精神保健福祉士の国家試験に合格した場合に取得できる。

子ども家庭福祉ソーシャルワーカーの養成課程のイメージ(第37回会合配布資料より)

 同時に、社会福祉士や精神保健福祉士の資格がない児童福祉司なども、新たな資格取得による資質向上につなげる狙いから、当分の間は社会福祉士・精神保健福祉士の資格がなくても、4年以上の実務経験があり、職能団体が実施する研修を修了した場合は取得できるとした(=)。

 この日の会合では、資格取得にあたって、上乗せで履修することになる500時間程度の子ども家庭福祉専門科目のイメージが示され、前回会合に引き続き制度の骨格について議論がなされた。出席した委員からは、社会福祉士・精神保健福祉士の資格がない人が子ども家庭福祉ソーシャルワーカーの資格を取得できるとすることを、当面の間の経過措置ではなく正規の資格取得ルートとして位置付けることや、資格取得に際して一定の試験を課す必要性などが指摘された。

 さらにこの日は、これまでの議論を踏まえた骨子案も提示され、前回会合でも慎重論が出ていた一時保護における司法審査制度についても、導入することを明記。具体的には、一時保護を行う場合は事前または保護開始後に、児相が裁判官に対して一時保護状(仮称)を書面で請求し、裁判官が一時保護の適正性について判定する。

 その際、子どもの安全を最優先する観点から、必ずしも一時保護状の事前請求を原則とするものではないことや、児相が用意しなければならない資料は全国共通の様式で簡素なものとしたり、疎明資料には子どもや親権者の意向を可能な限り記載したりすること、一時保護所の環境改善を進めることなども示した。

 また、骨子案ではこの他にも、虐待や親子分離などにより傷ついた親子の関係修復を支援する「親子再統合支援事業」を都道府県が取り組むべき制度として位置付けることとし、ガイドラインを作成してアセスメントを丁寧に行うことや、親子の関係修復が困難な場合に、子どもの新たな家庭環境や養育環境を支援するため、特別養子縁組を推進していくことが盛り込まれた。

 社会的養育専門委員会では、次回も骨子案について検討した上で、年内に取りまとめを行う予定で、厚労省はこれを踏まえて、年明けに必要な法改正などを行う方針。

あなたへのお薦め

 
特集