高校生が不当表示広告を調査 消費者教育で批判的思考力

 来年4月からの18歳への成年年齢引き下げが迫る中、行政と連携し、不当表示の疑いがある広告を生徒が実際に調べ、消費者被害を減らす家庭科の授業が11月18日、埼玉県立蓮田松韻高校(浅見晃弘校長、生徒451人)で行われた。生徒はネット検索で実際の広告で問題がありそうな表現を分析。情報をうのみにせず、立ち止まって考える大切さを学んだ。

不当表示広告のポイントを解説する荏原さん

 授業は、2年生の「家庭総合」の一環で行われ、埼玉県消費生活課の荏原智美さんが講師を務めた。1時間目に生徒らは心理チェックシートで自分自身がどれくらいだまされやすい傾向にあるかを把握した後、不当表示広告の実例から、疑わしいか表現のポイントを確認した。2時間目には、自分のスマートフォンや学校の学習者用端末でSNSなどに表示されているネット広告を調査。不当表示の疑いがあるものはスクリーンショットを撮影し、ワークシートにどんな部分が疑わしいと感じたのかを記録していった。

 同校では昨年も不当表示広告を生徒が調査する活動を行っており、生徒から集めた情報を基に県の消費生活課が調べたところ、その中から実際に不当表示広告として行政指導となったものも見つかったという。

スマホから不当表示の可能性がある広告を探す生徒

 生徒にとって昨年に続き2回目となる今回は、特に商品やサービスを良く見せようとしている「優良誤認」に当たる表現に着目させた。生徒は「『人気雑誌に掲載』とあるが、本当だろうか」「全額返金保証を強調しているが、よく見ると細かな条件が書かれている」など、広告に書かれている情報を細かに分析していた。

 授業を担当した同校の池垣陽子教諭は「こうした経験は1度だけでは忘れてしまうので、繰り返しやることで定着させるのが大切だ。この活動を通じて、商品やサービスを購入するときに一度立ち止まって、クリティカルシンキングを働かせる力が生徒には養われている」と話す。

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