「子供視点の政策立案」前面に報告書まとめへ こども庁有識者会議

 新たな行政組織「こども庁(仮称)」創設に向けて子供関連の施策を検討している、「こども政策の推進に係る有識者会議」の第5回会合が11月19日開かれ、これまでのヒアリングや構成員の意見をまとめた報告書案が示された。「子供の視点、子育て当事者の視点に立った政策立案」などを基本理念に掲げ、今後取り組むべき政策の柱として、虐待や貧困などの状況に置かれる子供などを誰一人取り残さず、全ての子供が安全・安心に成長できる環境づくりを目指すことなどが打ち出された。有識者会議の会合は同日で終了し、報告書の最終まとめは座長の清家篤日本私立学校振興・共済事業団理事長に一任され、今月中にも公表されることになった。

 同日の有識者会議には、構成員と臨時構成員合わせて21人が出席し、事務局から示された報告書案を巡って意見が交わされた。報告書案では、今後の子供政策の基本理念として、▽子供の視点、子育て当事者の視点に立った政策立案▽全ての子供の健やかな成長、Well-beingの向上▽誰1人取り残さず、抜け落ちることのない支援――など7項目が示された。

 今後取り組むべき子供政策の柱としては、結婚・妊娠・出産・子育てに夢や希望を感じられる社会を目指すことや、全ての子供に健やかで安全・安心に成長できる環境を提供することなど4つが掲げられ、そのための具体的な施策として、▽若い世代の結婚や妊娠への不安や障壁の解消▽就学前の子供の成長の保障、幼児教育・保育の確保と質の向上▽児童虐待防止対策のさらなる強化――などが盛り込まれた。

 その上で今後の政策の立案や実施のプロセスについて、地方自治体やNPOなど民間団体などとの積極的な連携や、データ・統計を活用したエビデンスに基づく政策立案を進めるとの方向性が打ち出された。

 報告書案を巡っての意見としては、「子供政策を一定の年齢で切らず、子供期から若者期までの連続性という視点をもっと強く入れ込むべきだ」「子供の視点で進める以上、子供にも分かるように発信することが大事だ」などといった声が上がったという。また、子供政策全体を貫く基盤となる「こども基本法」の制定が必要といった意見もあり、報告書に文言が盛り込まれる見通しとなった。

 会合の後にブリーフィングした、内閣官房こども政策推進体制検討チームの長田浩志内閣審議官は「基本理念については特に異論はなく、今日の意見を踏まえて座長一任で報告書の文言を精査することになった。なるべく早く作業を進めて公表したい」と述べた。

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