コミュニティ・スクール導入、公立学校の3割に 文科省

 学校運営などに地域が参画する「コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)」を導入している公立学校は、今年5月1日時点で前年度より2068校増加し、全体の33.3%に当たる1万1856校となったことが11月22日、文科省の調査で明らかになった。地域学校協働本部を整備している公立学校は、前年度より1341校増えて1万9471校(全体の54.7%)となった。

コミュニティ・スクールの導入状況(学校数)=出所:文科省「地域と学校の連携・協働体制の実施・導入状況について」

 コミュニティ・スクールを導入している学校を校種別に見ると▽幼稚園 276園(前年度比39園増)▽小学校 7051校(同1167校増)▽中学校 3339校(同618校増)▽義務教育学校 95校(同19校増)▽中等教育学校 4校(同1校増)▽高校 805校(同137校増)▽特別支援学校 286校(同87校増)。

 コミュニティ・スクールと地域学校協働本部の両方を整備している学校は8528校(24.0%)となり、前年度より1761校増加した。

 同日開かれた「コミュニティ・スクールの在り方等に関する検討会議」第7回会合では、「コミュニティ・スクールに係る教師の資質」が議題に上った。大分県教育センターの都留俊之指導主事は、初任者研修でコミュニティ・スクールの考え方について、講義・演習・研究協議などを通して理解できるようにする取り組みを行ったことを紹介した。

調査結果が報告された「コミュニティ・スクールの在り方等に関する検討会議」第7回会合

 受講した初任者からは「総合的な学習とコミュニティ・スクールにはどちらも、課題を考え、そこからみんなで探究し、地域の人と共により良い学校や、町おこしについて考えていくことが似ている」「地域の方に協力してもらい、先生の仕事の負担を減らせるような取り組みができたら、もっと丁寧に生徒一人一人を見ることができるし、地域で生徒を育てることへつながるのではないか」といった感想があったという。

 増渕広美委員(神奈川県立総合教育センター教育相談専門員)は「教員養成段階から体系的な研修、職位に応じた研修が必要で、特に導入時には、後続の職員のモデルになるよう、管理職の正しい理解がとても大事だ。またキーパーソンになる職員から、一般の職員への声掛けも有効だ。何より、教育委員会が正しい理解をし、多面的な視点からしっかりけん引していくことも非常に大切になる」と指摘した。

 竹原和泉委員(特定非営利活動法人まちと学校のみらい代表理事)は「教員養成課程や教職大学院で、地域に出て学んだり、NPO活動や連携先で学んだりする時間も確保できたらよい。学校とは違う文化の中でさまざまな人との出会いを楽しんだり、地域の人が思っていることを学んだりできる場があれば」と話した。

あなたへのお薦め

 
特集