教科担任制の教員確保へ意欲 自民党の予算編成大綱案

 来年度予算の編成に向けた自民党文科部会(部会長・山本朋広衆院議員)の会合が11月26日、党本部で開かれ、党内でまとめた予算編成の基本方針を示す大綱案が示された。大綱案には「少人数学級や教科担任制を可能とする教職員定数の改善や支援スタッフの活用等の推進」との文言が盛り込まれ、来年4月からの小学校の教科担任制の導入に合わせて定数増を求めている文科省と歩調を合わせる形で、教員確保への意欲を示している。大綱案は了承され、会議後、山本部会長は取材に対し、「必要な予算確保に向けて強い決意で臨みたい」と語った。

来年度予算編成大綱案について議論した自民党文科部会

 同党の来年度予算編成大綱案では、教育について「学力と人間力、創造力を備えた人材の育成」が掲げられ、具体的には「人格の完成、国家・社会の形成者の育成に向け、少人数学級や教科担任制を可能とする教職員定数の改善や支援スタッフの活用等の推進とともに、デジタル教科書の普及等、GIGA スクール構想の一層の推進により、きめ細かな指導の充実を図る」との文言が盛り込まれた。

 また、児童生徒の自殺や不登校が過去最多に上る中、「児童生徒性暴力等の防止、幼児教育、高校改革、道徳教育を推進するとともに、いじめ・不登校・自殺、外国人児童生徒等への対応、在外教育施設の機能強化、学校・家庭・地域の連携、体験活動、読書活動、学校安全、医療的ケアが必要な子供への支援、特別支援教育、職業教育等を進める」との方針も打ち出された。

 来年4月からの小学校高学年の教科担任制の導入を巡っては、文科省が新規の加配定数として来年度に2000人、4年間で8800人の定数増を要求している。これに対し、財務省は、日本の小学校教員の年間授業時間数は主要先進国の中では低水準であるなどと指摘して定数増の圧縮を図っており、今後の動向が注目されている。

 こうした中、同党の予算編成大綱案に「教科担任制を可能とする教職員定数の改善」が盛り込まれたことで、党としても教科担任制の導入をにらんで教員の確保に努める姿勢を示した形となった。

 会合後、山本部会長は「予算編成大綱案の教育の部分は各委員からの意見をまとめたもので、全会一致で了承された。必要な予算確保に向けては部会長として強い決意で臨みたい」と語った。

 来年度の予算編成大綱は今後、同党政務調査会でまとめられ、公明党と内容をすり合わせて来月10日ごろ、与党として公表する予定。

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