社会的養育専門委が骨子案検討 新資格で反対意見も併記

 児童福祉法などの法改正を視野に、子ども家庭福祉に関する今後の施策を検討している厚労省の社会保障審議会児童部会社会的養育専門委員会は11月30日、第38回会合をオンラインで開き、前回会合から加筆修正された骨子案について協議した。今回示された骨子案では、前回までの議論を踏まえ、虐待の疑いがある子どもの一時保護への司法審査の導入について大幅に追記。新たに資格を創設する「子ども家庭福祉ソーシャルワーカー」(仮称)では、制度設計に関する反対意見なども併記した。

中間報告素案を検討したスポーツ基本計画部会(YouTubeで取材)

 前回会合での検討や関連する有識者会議の議論を踏まえて加筆修正が加えられた骨子案では今回、子ども家庭福祉分野の新たな資格である「子ども家庭福祉ソーシャルワーカー」の制度設計に関する記述が追加された。新資格は、子ども家庭福祉分野に関する上乗せの教育課程・研修課程を修めた社会福祉士・精神保健福祉士が認定されるか、当分の間はこれらの資格がなくても、子ども家庭福祉分野で4年以上の実務経験のある人も資格を取得できるとし、民間の認定機構が認定する。これについて、前回までの議論で異論が出ていたことを踏まえ、反対も含む主な意見も付す形となった。

 また、虐待の疑いがある子どもを児童相談所が一時保護する際に、裁判所の司法審査を導入することについても大幅に加筆され、一時保護をする場合に児童相談所は子どもの意見を聴取し、その意向を把握・勘案しなければならないことを法令や通知に規定するとともに、都道府県は子どもの意見表明を支援するアドボケイト(代弁・擁護)の体制を整備するよう努めること、一時保護の疎明資料には、可能な限り子どもの意見を記載するようにすることを追記。

 司法審査の結果、一時保護状の請求が却下されて一時保護が解除された場合でも、子どもの生命や心身に重大な危害が生じると見込まれるときは、児童相談所は裁判の取り消しを速やかに請求できるようにし、裁判所の判断が確定するまで、児童相談所は一時保護を実施できるようにすることも盛り込んだ。

 骨子案では一時保護所における環境改善についても修正が加わり、一時保護所の子どもの処遇改善のポイントとして、学習支援に加えて「登校」についても新たに明記された。

 骨子案は今後さらに修正を加えた上で、社会的養育専門委員会としての報告書案として、次回以降も検討を続ける。年内には取りまとめを行う予定で、厚労省はこれを踏まえて、年明けに児童福祉法などの改正手続きに着手する。

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