学習指導要領上の部活動の位置付け見直し 中間報告素案に明記

 第3期スポーツ基本計画の策定に向けて議論を進めてきたスポーツ審議会スポーツ基本計画部会は11月29日、第10回会合を開き、これまでの議論を踏まえた第3期スポーツ基本計画の中間報告素案がスポーツ庁から示された。2023年度から始まる中学校における土日の部活動の地域移行を踏まえ、学習指導要領での部活動の位置付けを見直すと明記した。

前回に引き続き骨子案が検討された社会的養育専門委員会(YouTubeで取材)

 6章から成る中間報告素案は、新型コロナウイルスと東京オリンピック・パラリンピック大会がスポーツの在り方や価値に与えた影響を踏まえ、第2期で示されたスポーツを「する」「みる」「ささえる」ことを実現できる社会にするために、新たに第3期では①社会の変化や状況に応じて、既存の仕組みにとらわれずに柔軟にスポーツを「つくる/はぐくむ」②さまざまな立場・背景・特性のある人・組織が「あつまり」、「ともに」活動し、「つながり」を感じながらスポーツに取り組める社会の実現を目指す③性別、年齢、障害の有無、経済的事情、地域事情などにかかわらず、全ての人がスポーツにアクセスできるような社会の実現・機運の醸成を目指す――の3つの視点が必要だと強調。22年度からの5年間を対象とする第3期スポーツ基本計画に盛り込むべき方策を整理した。

 学校や地域における子ども・若者のスポーツ機会の充実では、中学校での土日の運動部活動の地域移行を見据え、自治体やスポーツ団体と連携して、運動が得意でない子どもや障害のある子どもなど、多様な子どものニーズに応じたスポーツ環境を充実させるとし、学習指導要領における部活動の位置付けについて見直しを図ると明記した。

 出席した委員からは、部活動に関して「地域移行に際して、運動部活動で指導するあらゆる指導者へ何らかの資格取得を義務付けるといった言及をお願いしたい。経済格差や地域格差によって、全ての人々がスポーツにアクセスできるようにするために、子どもたちの運動機会の喪失を防ぐための対応も記載してほしい」「特別支援学校の運動部活動にも触れていただきたい。特別支援学校の運動部活動が縮小傾向にあるといった現場からの意見がある。せっかく幼児期や体育の授業で体を動かす楽しさや運動に親しむ機会を設けてもらっても、特別支援学校の中等部や高等部で運動部活動ができないことにならないようにしたい」「運動部活動改革を着実に推進することを、メッセージとして分かりやすい言葉で地域の人に伝えることが大事だ。学習指導要領における位置付けを見直すことも重要で、これらは改革の後押しになる」などの意見が出た。

 中間報告素案はこの日の議論を踏まえて修正を加え、次回のスポーツ審議会総会・スポーツ基本計画部会合同会議で取りまとめを行う予定。

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