大学生就職内定率は微増の71.2% 新卒採用増など影響か

 文科省と厚労省がこのほど公表した「大学等卒業予定者の就職内定状況調査(10月1日時点)」によると、大学生の就職内定率は71.2%で、コロナ禍の影響で落ち込んだ前年同期から1.4ポイント上昇した。短期大学や専門学校も同じく上昇したが、高等専門学校は前年に続いて落ち込んだ。全体的に就職内定率が上昇したことについて文科省は、コロナ禍で企業が採用を抑制した前年に比べて新卒採用計画を増やしたことや、学生側も準備を早めたことが要因ではないかと分析している。

 大学の就職内定率を詳しく見ると、国公立大学は69.2%(前年同期より2.7ポイント減)、私立大学は71.8%(同2.7ポイント増)となり、私立が上昇したのに対し、国公立は前年に続いて落ち込んだ。大学以外では、▽短大 33.5%(同6.4ポイント増)▽高等専門学校 87.1%(同6.7ポイント減)▽専門学校 54.7%(同9.2ポイント増)――で、高等専門学校以外は、コロナ禍で大きく落ち込んだ前年から持ち直した。

 地域別に見ると、▽北海道・東北 63.9%(同0.3ポイント減)▽関東 77.6%(同3.2ポイント増)▽中部 73.3%(同5.4ポイント増)▽近畿 73.6%(同2.1ポイント増)▽中国・四国 55.4%(同4.3ポイント減)▽九州 60.0%(同4.4ポイント減)。全地域で落ち込んだ前年から関東と中部、近畿地区では持ち直しの動きが見られたものの、北海道・東北、中国・四国、九州地区では前年に続いて落ち込む結果となった。

 今回の結果について、文科省などの担当者は「昨年の落ち込みはコロナ禍の影響を受けたことに尽きるが、今年は企業が新卒採用計画を増やしたことに加え、学生側も昨年のオンライン面接導入に伴う混乱を教訓にして、早めに就職情報の収集に乗り出すなど前倒しで準備したことなどが要因と考えられる」と分析。一方で、高等専門学校や地域によって内定率の落ち込みが続いていることについては、「調査対象校の抽出に伴う誤差なども考えられ、今後の調査結果を注視したい」としている。

 同調査は全国の大学、短大、高等専門学校、専門学校など112校を抽出し、学生ら6250人を対象に電話や面接で実施した。短大は女子学生のみ、高等専門学校は男子学生のみを対象としている。

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