今こそ「子ども基本法」制定を 支援団体が院内集会で訴え

 子どもの権利保障や「子ども基本法」の制定を求める院内集会が12月1日、参議院議員会館で開かれた。子供の支援活動に取り組む団体などでつくる「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン実行委員会」の主催で、野田聖子少子化担当相らも参加。政府が準備を進めているこども庁の設置とともに、子供の権利を守るための「子ども基本法」の制定が必要だと訴えた。

 このキャンペーンは、日本が1994年に「子どもの権利条約」に批准したものの、条約に伴う国内法を制定していないとして、2019年から子供の支援に取り組む団体が実行委員会を組織して進めてきた。同実行委は先月、「子ども基本法」制定に向けた提言を発表し、▽子どもの権利を大切にすることを約束する「子ども基本法」をつくる▽子どもの権利実現のために、国が行うことを全体的に見て進める役割ができる国の機関をつくる▽子どもの権利が守られているかを確認する仕組みをつくる――ことが必要だと訴えている。

 集会でははじめに野田少子化担当相があいさつし、「今こども庁の設置に取り組んでいる。子供をセンターに置いた国づくりをする省庁として一元化し、子供や子供を持つ人たちに不安などが生じたときに真っ先に行ける場所を作ることが、安全安心につながる。日本の未来を表せる行政組織を作っていきたい」と決意を語った。

 続いて同実行委の提言について参加団体の代表らがポイントを語り、「日本子ども虐待防止学会」の奥山眞紀子理事長は「児童福祉法改正などで子どもの権利保障も少しずつ進んできたが、やはり全体をカバーする法律が必要だ。強力な調整機能を持つこども庁とともに、子どもの権利が守られているかを監視し、行政に勧告提案するコミッショナーの設置なども求めていきたい」と述べた。

 集会には子供も参加し、昨年から活動に参加している波田野優さん(小学6年生)は「虐待やいじめなどの政策はたくさんあるのに、問題が深刻になっている。子供自身が考えて行動を起こす力を養っていかないといけないと思う。政府や大人と一緒に、よりよい社会をつくりたい」と述べた。

 集会では最後に「子どもの権利条約ネットワーク」の喜多明人代表が「各地で子どもの権利条例づくりに取り組んできたが、どの自治体でも子供の問題で本質的な対立はなく、全会一致の制定を目指してきた。『子ども基本法』も同様であり、ぜひ来年の通常国会に間に合うように取り組んでいきたい」と語り、来年に向けて法律の制定を目指す方針を強調して締めくくった。

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