「文科省は全ての子供包含する幼児教育を」 こども庁原案に自民党

 「こども庁(仮称)」の創設に向けて検討を進めている、自民党の「『こども・若者』輝く未来創造本部」(本部長・茂木敏充幹事長)の会合が12月2日、同党本部で開かれ、政府側がこども庁の体制などを盛り込んだ基本方針を示した。こども庁を、こども政策を一元化する司令塔として内閣府の外局に位置付け、他省庁への勧告権などを持たせる内容。出席する議員からはおおむね妥当とする声が多かったが、「幼稚園や保育所に通っていない子供を含めて、全ての子供を包含する幼児教育を文科省はしっかり組み立ててほしい」「『勧告権』に関連して、保護者がいじめについて調査を求められる仕組みも考えてほしい」などといった要望が上がった。同党は改めて政府側の説明を聞いた上で党内手続きを進める予定で、政府は年内に基本方針について閣議決定をする方針。

「こども庁」原案が説明された自民党の「『こども・若者』輝く未来創造本部」

 会合では、はじめに政府の担当者が、こども庁の体制などを盛り込んだ「こども政策の新たな推進体制に関する基本方針」について説明。こども庁について、▽首相の直属機関として内閣府の外局に位置付けること▽担当閣僚とこども庁長官を置くこと▽子供に関連する政策について他省庁に勧告権を持つ――など、こども庁の体制や理念などについて述べた。その上で2023年度のできるだけ早い時期の創設を目指しているとの方針を示した。

 これに対して出席した議員から質問が相次いだ。「こども庁はいじめに対してどんな役割を果たせるのか」との質問に対し、政府の担当者は「いじめには学校への指導助言を行う文科省が対応するが、きちんとした対応がなされない場合はこども庁が『勧告権』を行使することができる」などと説明すると、別の議員が「『勧告権』に関連するが、いじめなどに関しては保護者も調査を求められる仕組みも打ち出してほしい」と要望した。

 また、こども庁が担う対象年齢について問われたのに対し、「基本的には18歳までを念頭に置いているが、子供の施設から退所したケースなどフォローアップすることも考えている」と答えた。

 会合の後にブリーフィングをした同本部事務局長を務める橋本岳衆院議員によると、全体的には「子供の教育について文科省が責任を負う体制としたのは評価できる」などと、おおむね基本方針を妥当とする声が多かったという。

 その上で議員からは「幼稚園や保育所に入所していない、全ての子供を含有する幼児教育を文科省は組み立ててほしい」「園に通わない外国人の子供たちが取り残されることのないよう、きちんとケアしてほしい」などと、幼児教育への対応を求める意見が相次いだ。また複数の議員から、財源をしっかり確保するよう求める意見もあったという。

 同党は議員から出された質問や要望について、政府から説明を聞く場を再度設けた上で党内手続きを進める予定。政府は基本方針について年内に閣議決定し、来年の通常国会に関連法案を提出。23年度のこども庁設置を目指す方針。

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