不登校ICT学習支援に121人申し込み 熊本市が中間報告

 不登校など登校が難しい児童生徒に対して、ICTを活用した学習支援を行っている熊本市教委はこのほど、9月から実施しているオンライン学習支援の中間報告を公表した。児童生徒はGIGA端末を活用して自宅からZoomなどで参加し、教職員による学習支援のほか、熊本城の見学など課外学習も楽しんでいる。オンライン学習支援校に指定された市立本荘学校と市立芳野中学校の2校で運用しており、11月までに121人の児童生徒が申し込んだという。

 市教委によると、市内の小中学生のうち2020年度に100日以上、学校を欠席した児童生徒は722人で、このうちフリースクールや適応指導教室など、どの機関にもつながっていない児童生徒は414人に上るという。この取り組みは、こうした「どの機関にもつながっていない児童生徒」をメインターゲットに、学習の機会を確保する狙いで始動した。

 市立本荘小学校では、加配と再任用の教職員3人体制で、曜日によって学年を分けて実施。紙芝居やクイズなどを取り入れた朝の会「スタートタイム」を経て、学習アプリを活用して国語と数学を学ぶ「国算タイム」、アニメーションやプログラミングを体験する「クリエイティブタイム」、動画教材を活用する「ミッションタイム」など、多様な学びが体験できるのが特徴だ。

 一方、市立芳野中学校では再任用の教職員1人が担当し、空き時間の教職員がサポートする体制で運用。全学年一斉に、隔週で実施している。学習アプリを活用した自主学習や、同校の教職員によるフリートーク、各教科の教職員によるオンライン学習などを織り交ぜている。

 マイクやカメラの使用については児童生徒の意思を尊重しているが、ほとんどの児童生徒がオフにして参加しており、スタンプ機能やコメント機能を使いながら、教職員とコミュニケーションを図っているという。

 また、熊本城や熊本市現代美術館などを見学できるオンラインツアーは、教委の職員らが現場に出向き、ライブ配信しながら児童生徒に実況する手法をとっている。

 他にも希望者には、オンラインでスクールカウンセラーによる教育相談を受けられる体制も整備している。

 市教委の定例教育委員会会議で中間報告した担当者は「学校など、どの機関にもつながっていない児童生徒や保護者に、この事業をいかに伝えられるかが大きな課題だ」と、来年度からの本格運用に向け、さらなる周知拡大の必要性を語った。

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