教室環境整備や教員配置の充実を 経済財政諮問会議で文科相

 末松信介文科相は12月3日、首相官邸で開かれた経済財政諮問会議で、GIGAスクール構想の推進と教育の質向上のための体制整備への取り組みをまとめた資料を提出し、GIGAスクール構想の加速化に向けた教室環境の整備や、小学校高学年の教科担任制推進に向けた教員配置の充実などに取り組む姿勢を改めて強調した。また、民間議員の有識者4人から「経済・財政一体改革における重点課題」として、GIGAスクール構想による1人1台端末がフル活用されるよう、教員のICTリテラシーの向上など「ボトルネックを速やかに解消すべき」との提言が示された。

初等中等教育を巡る提言などが出された経済財政諮問会議(首相官邸ホームページから)

 末松文科相は、同会議に「科学技術立国の実現と人材の育成について」と題する資料を提出し、GIGAスクール構想の推進と教育の質向上のための体制整備に向けて、ICT活用と指導体制のさらなる充実を両輪で進め、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させて、質の高い教育を実現していくと説明した。

 具体的にはGIGAスクール構想や小学校の35人学級の計画的な整備が進む中、GIGAスクール構想の加速化に向けて、▽遠隔授業実施環境の高度化など教室環境の整備▽デジタル教科書の活用支援▽学校の運用支援、教師のサポート――に取り組むとともに、指導体制のさらなる充実に向けては、▽小学校高学年の教科担任制の推進など教員配置の充実▽教員業務支援員など支援スタッフの充実▽学習履歴等を活用したきめ細かい指導の推進――などを通して質の高い教育を実現させたいと強調した。

 同日の会議では、十倉雅和議員(日本経団連会長)ら4人の民間議員から、文教・科学技術を含めた「経済・財政一体改革における重点課題」についても提言が示された。この中では初等中等教育に関して、才能や個性を育む個別最適な学びや協働的な学びを実現するため、全国の小中学校で1人1台端末がフル活用されるよう、「教員のICTリテラシーの向上と業務負担の軽減といったボトルネックを速やかに解消すべきだ」と強調。

 また、岸田文雄首相が掲げる成長と分配の好循環のためには、デジタル技術を含めた科学技術の活用が不可欠であり、それを支える人材育成が重要課題だとして、大学内の人材育成に関し、「若者・女性の活躍を積極的に推進し、研究費の若手研究者への重点的配分、理系女子の枠の拡大などが推進されるべき」と指摘した。

 経済財政諮問会議で示された提言の内容は、来年度予算編成に向けて検討されるほか、内閣府は、提言などを踏まえて年内に経済・財政一体改革について、主要分野ごとに重要課題の成果の道筋を示す改革工程表の作成などを進める。

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