小型EVを分解→再び組み立て 工業高校の生徒が1日実習

 カーボンニュートラルに向けた取り組みから、電気自動車(EV)の普及が進む中、EVの構造を体験的に学ぶ実習が12月7日、東京都練馬区にある都立練馬工業高校(佐々木哲校長、生徒431人)で行われた。生徒はチームとなって協力しながら、1日でEVを分解し、再び元の状態に組み立て直すことに挑戦した。

手分けしてEVの分解を行う生徒ら

 分解組立式小型EV「PIUS(ピウス)」を用いて行われたこの実習は、日本自動車教育振興財団が今年度から新たに始めた事業の一環。同校で自動車について学んでいるオートメカニック技術系列所属の3年生17人が、同財団の職員による指導を受けながら取り組んだ。

 生徒らは、作業上の無駄をなくし、効率よく安全に仕事を進めるための「5S」の考え方などについて講義を受けた後、リーダー役の生徒の指示の下、グループに分かれて担当した部品の取り外しに着手。午前中の約2時間をかけて、ピウスを構成するさまざまな部品を外していった。

 EVに関する講義を挟み、後半は分解した部品を再び取り付け、元の状態に戻す作業に取り掛かった。部品の向きや取り付ける手順を考えながら作業を進める必要がある組み立て工程に、生徒らは四苦八苦しながらも、最後は手分けして急ピッチで作業を進め、何とか時間内に完成にこぎ着けた。最後には、校内でピウスを試走した。

 リーダー役を務めた高𣘺海人さんは「もともと車が好きで、今日の実習はすごくワクワクした。みんなと協力して作業をしたことで、それぞれのいいところも見えたし、実際に運転してみると、普通の車では味わえない感覚だった」と、満足そうな表情を浮かべた。

組み立て直したEVを実際に運転する生徒

 講師役を務めた日本自動車教育振興財団技術顧問の清水譲二さんは「この実習を通じて、お互いを助け合うチームワークを発揮したり、工具の使い方を教え合ったりする様子が見られる。組み上げた車を実際に自分で運転したときの達成感は大きな価値がある。実際の仕事でもチームワークが大切なことを分かってもらえるのではないか」と、実習の重要性を強調。

 同校の宍戸達哉教諭は「生徒は自動車の仕組みや工具の名前は一通り座学で学んでいるが、実際に触ってみることで納得しているようだ。今後はEVが普及してくることを見越して、自動車の基礎だけでなく、電気に関する知識も学んでいく必要がある」と語った。

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