大学への飛び入学に高卒資格 文科省「できるだけ早く」

 文科省は、大学に飛び入学した学生が中途退学した場合に就職などで不利にならないよう、飛び入学者に高校卒業資格を付与する制度を、できるだけ早く省令改正をして創設する方針を決めた。12月13日に開かれた、特異な才能のある児童生徒への指導の在り方を検討する有識者会議(座長・岩永雅也放送大学学長)で明らかにした。飛び入学を巡る新しい制度の創設は、今年6月の教育再生実行会議の提言に盛り込まれており、同省は「準備が整い次第、関係法令を改正したい」と述べて、改めて対応を急ぐ姿勢を示した。

大学への飛び入学を巡る制度の創設が説明された有識者会議

 学校教育法では、高校に2年以上在籍し、特定の分野で特に優れた資質を持つ生徒は大学へ飛び入学できると規定されているが、現行の制度では、高校を中退して大学に進むことになっている。このため大学入学後に中退して進路変更する場合、高校卒業の扱いとならず、就職や資格試験の受験などで困難が生じる恐れがあり、飛び入学が活用されない原因の1つと指摘されていた。

 こうした課題の解消に向けて、2014年12月の中教審答申で、飛び入学者に対する高校の卒業程度認定制度の創設が打ち出されたのに続き、今年6月の教育再生実行会議の提言にも、「飛び入学した大学での一定の単位の修得状況をもとに、高校の3年間の課程を修了した者と『同等以上の学力』を有することを文部科学大臣が認定し、高校卒業資格を付与する制度を創設する」との内容が盛り込まれ、同省で制度創設に向けた準備を進めてきた。

 こうした経緯も踏まえ、同日の有識者会議の中で改めて初中局の担当者が「(教育再生実行会議の)提言をいただき、現在、文科省では速やかに制度創設を行うべく制度改正に向けて検討している。準備が整い次第、新たな制度を創設したいと考えている」と述べ、制度化を急ぐ方針を改めて示した。

 これに対して委員からは「過去の議論の中で、高校側から学力のみでなく特別活動なども含めての高校卒業だと主張し、飛び入学の卒業認定に反発があったが、学力面に関しては高校卒業と同様のものを出すという理解でいいか」と質問が出されると、担当者は「そうした議論も含めて中教審答申では高校卒業と同等の法的地位、社会的評価を得られるよう制度設計すると盛り込まれており、内部でもその方向で改正していく」と説明した。

 初中局は、新たな制度の創設時期については現時点で明確にできないが、省令改正の形でできるだけ早く進めたいとしている。

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