日本の人材育成に警鐘 『シン・ニホン』の安宅教授が講演

 Society5.0時代の日本の再生と人材育成を説いた『シン・ニホン』(NewsPicksパブリッシング)の著者であり、先日発足した教育未来創造会議の委員でもある安宅(あたか)和人慶應義塾大学教授が12月13日、超教育協会が主催するオンラインシンポジウムに登壇し、「コロナ後のシン・ニホンについて」をテーマに講演した。安宅教授は、世界でAIとデータを軸とした産業が急速に成長していく中で、日本の人材育成に警鐘を鳴らした。

これからの日本の人材育成に警鐘を鳴らす安宅教授(右、Zoomで取材)

 講演で安宅教授は、AIとデータの利活用があらゆる産業で広がる動きがコロナ禍で一気に加速し、現在はAIとデータの二次的応用が進み、専門性を持つ利活用人材が求められる段階に来ているとの見方を示し、「指数関数的に時代は変わっている。データやAIと人間の戦いではなく、データやAIを使い倒す人とそうでない人の戦いが始まっている。この戦いを生き抜く人をどうやって生み出すかだ」と、データサイエンスなどの情報教育を高度化しながら、従来にはない発想でビジネスを刷新していける人材を発掘していく必要性を呼び掛けた。

 その上で、日本の初等中等教育の在り方について「機械として人を育成するのではなく、意味や目的を主として教えるようにすべきだ」と指摘し、自分らしさを明確に持っている人材を育てていくことや、情報教育と合わせて手を動かす学びを充実させることなどを提言。

 「少なくとも1回の教育で100年も生きられるわけがない。例えば、小中学校に大人になってからも何度でも通えるようにするなど、スキルを再生する仕組みを徹底的に導入していくべきだ」と強調した。

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