「国が家庭として支える趣旨も」 こども家庭庁で野田少子化相

 野田聖子少子化担当相は12月17日の閣議後会見で、政府が創設を目指している子供政策の司令塔となる新しい組織の名称を「こども家庭庁」とする方針を決めたことについて、「児童の権利に関する条約の前文にも、子供は家庭環境の下で幸福、愛情および理解のある雰囲気の中で成長すべきと書かれている。困難があったときは国が自ら家庭となって、子供を真ん中において支えるという趣旨と受け止めていただきたい」と述べて理解を求めた。また、同日の参院予算委で岸田文雄首相は、こども家庭庁の創設に向けて、「新しい政策課題への対応など機能の強化に必要な人員について、来年度より体制を増員して子供政策を強力に進めていきたい」と述べ、新しい組織の創設前から体制を強化する姿勢を示した。

「こども家庭庁」の名称について考えを述べる野田少子化担当相

 政府が創設を目指す子供政策の司令塔となる新しい組織の名称を巡っては、当初、政府の「こども政策の新たな推進体制に関する基本方針案」では「こども庁」としていたが、自民党などから「家庭の子育てなどもしっかり支援する意味も含めて『こども家庭庁』とすべきだ」などと強い意見があり、今月15日の自民党の会議で「こども家庭庁」とすることで了承され、来週中にも閣議決定される見通しとなった。

 これについて野田少子化担当相は閣議後会見で、「そもそも名称は仮置きなので、たくさんの議論の中でコンセンサスが得られたと聞いている。大切なのは中身であり、しっかりと子供真ん中の政策を実現できるように取り組みたい」と述べた上で、「児童の権利に関する条約の前文には、子供は家庭環境の下で幸福、愛情および理解のある雰囲気の中で成長すべきと書かれている。『こども』と『家庭』がつくことで、児童の権利に関する条約をしっかり実行できる行政の組織体として歩んでいけるとも思っている」と考えを述べた。

 また、一部で「家庭に嫌な思いをもっている子供もいる」などの理由から「こども家庭庁」の名称に否定的な意見もあることについては、「児童の権利条約にあるように家庭の下であるのが幸せだけれども、何らかの困難があったときには国が責任をもって支える、国自らが家庭になって子供を真ん中に置いて支えていくという趣旨と受け止めていただきたい」と述べて理解を求めた。

 一方、同日の参院予算委の中で、山本香苗議員(公明)が「新しい組織には、移管する定員を大幅に上回る体制と予算の大幅な拡充をお願いしたい」と質問したのに対し、岸田首相は「新しい政策課題への対応や司令塔機能、政策立案機能といった機能の強化に必要な人員ということを考えても、移管する定員を大幅に上回る体制をぜひ目指したいと思う。新しい行政組織の発足を待たず来年度から増員して、子供政策を強力に進めていきたいと考えている」と述べ、こども家庭庁の発足前から関連する業務の体制を強化する考えを示した。

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