補正予算が成立 GIGA運営支援センターを緊急整備

 新型コロナウイルス感染症に伴う経済対策を盛り込んだ今年度補正予算が12月20日、参院本会議で可決され、成立した。一般会計総額は35兆9895億円となり、補正予算として過去最高額に膨らんだ。学校関連では、ICT環境のさらなる整備のために215億円を計上。各都道府県に学校現場への技術的なサポートを担うGIGAスクール運営支援センターを緊急整備し、年度内に全国全ての学校のネットワーク環境を一斉点検するほか、授業を受け持つ全ての教員に1人1台の指導者用端末を整備する。学校の新型コロナウイルス感染症対策には331億円を積み上げ、保健衛生用品の購入や消毒業務の外部委託、特別支援学校のスクールバスに対する感染リスクの低減などに充てる。

今年度補正予算を賛成多数で可決した参議院本会議(参議院インターネット審議中継)

 文科省関連は総額1兆5487億円。学校のICT環境整備では、「十分な通信速度が確保できない」「全員の同時接続ができない」などネットワーク環境の問題を抱える学校現場をサポートするため、民間事業者に委託して各都道府県にGIGAスクール運営支援センターを設置。市町村教委や学校からの依頼に応じて、ネットワークアセスメントやヘルプデスクなどの技術的支援をワンストップで安定的に提供する体制を整える。来年度予算に新規要求として64億円計上していたが、緊急性が高いとして、55億円分を今年度補正予算案に前倒しした。

 文科省では、運営支援センターを通じて来年3月末までに全国全ての公立学校でネットワーク環境の総点検を行い、それぞれの学校の課題を特定した上で、個別に対応していく考え。一部の学校が光回線の未整備地域に所在しているなど、インフラ上の問題が特定できた場合には、他省庁や自治体と連携して対応策を探っていくことにしている。また、家庭に持ち帰った端末について、児童生徒や家庭から直接問い合わせができる仕組みも整備するよう自治体に促していく考えだ。

補正予算の主な項目

 デジタル教科書については、今回の補正予算では35億円を計上。紙とデジタルの役割分担の在り方を検証することを念頭に①朗読音声を用いた外国語によるコミュニケーション(英語)②動画や図形等のデジタル教科書と一体的な教材を活用した観察や実験(算数・数学、理科のうち、いずれか1教科)③よりよい生活の実現に向けて工夫する(音楽、図画工作・美術、技術、家庭、体育・保健体育のうち、いずれか1教科)ーーの3つのメニューで各教科の実証を行う

 学校などの新型コロナウイルス感染症対策は331億円に膨らんだ。保健衛生用品の購入や消毒業務の外部委託など学校の支援事業に254億円、特別支援学校のスクールバスに対する感染リスクを減らすためスクールバスの増便などの支援に51億円などを計上している。

 また、コロナ禍で厳しい状況にある大学生らに1人10万円を支給する緊急給付金として675億円を計上した。

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