児童生徒の体力、コロナ禍で低下に拍車 スポーツ庁調査

 スポーツ庁は12月24日、2021年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果を発表した。体力合計点は小中男女共に前回より低下し、特に男子では小中とも、現行の調査方法となって以来最低となった。この結果について同庁は、コロナ禍で運動時間の減少、テレビ・スマホ・ゲームなどの時間の増加、肥満の増加に拍車が掛かったと分析。「まずはコロナの感染拡大防止に努めつつ、体育の授業などにおいてできることから実施していくことが重要」としている。

小学生の体力合計点

 実技テストでは小中男女共に、「上体起こし」「反復横とび」「20メートルシャトルラン」「持久走」が大きく低下。「握力」「50メートル走」「立ち幅とび」については、中学男子以外は低下傾向が見られた。一方、「長座体前屈」は向上しており、同庁は「授業や家庭で比較的取り入れやすく、呼吸が苦しくなりにくい準備運動やストレッチなどの柔軟性を重視した活動が増えたことが一つの要因ではないか」とみる。

中学生の体力合計点

 体育の授業を除く児童生徒の運動時間については、1週間の総運動時間が420分以上の割合は小学男子で47.8%(前回調査51.4%)、小学女子で28.3%(同30.7%)、中学男子で77.6%(同82.1%)、中学女子で57.0%(同60.4%)といずれも低下しており、特に男子で顕著だった。中学校の運動部活動の平均活動時間は男子が週10時間58分(前回調査比143分減)、女子が10時間46分(同162分減)で、連続して減少した。

 一方、学習以外のスクリーンタイム(平日1日当たりのテレビ、スマートフォン、ゲーム機などによる映像の視聴時間)は、視聴時間が2時間以上の割合が増加し、特に男子で長時間化していた。また、こうした学習以外のスクリーンタイムが長時間になると、体力合計点が低下する傾向が見られた。

 また児童生徒の体格は、小中男女共に肥満の割合が増加。小学生では男子13.1%、女子8.8%、中学生では男子10.0%、女子7.1%となり、小学男女、中学男子は過去最大の数値となった。また肥満である児童生徒は、そうでない児童生徒と比べて体力合計点が低い傾向がみられた。

 この結果を受けて、スポーツ庁政策課の今井裕一課長は「学校現場で子供たちの体力向上に取り組んでいただけるよう、働き掛けていきたい。現在、小学校向けに体育の指導の手引きを作成しており、運動が苦手な児童への指導方法などを盛り込む予定だ」と話した。

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