先天性難聴児の早期発見・療育 基本方針案で意見公募

 1000人に1~2人と言われている先天性難聴児の早期発見・支援に向けて、厚労省は1月9日まで、「難聴児の早期発見・早期療育推進のための基本方針(案) 」のパブリックコメントを募っている。都道府県に対し、先天性難聴の可能性がある場合には、生後6カ月までに療育を開始できるように検査・支援体制の構築を求めた。

 難聴児の早期支援を巡っては、2019年3月に厚労省と文科省の副大臣を共同議長とする「難聴児の早期支援に向けた保健・医療・福祉・教育の連携プロジェクト」が発足。同プロジェクトの報告に基づき、都道府県が地域特性に応じて難聴児の早期発見・早期療育を総合的に推進する計画を立てる上での指針となる基本方針を作成することとされていた。これを踏まえ、厚労省では有識者による「難聴児の早期発見・早期療育推進のための基本方針作成に関する検討会」を立ち上げ、今年度中の基本方針の公表を目指して議論を進めてきた。

 基本方針案では、先天性難聴児を早期に発見し、適切に支援をすることは、手話や筆談などを含め、自立した生活を送るために必要な言語・コミュニケーションの獲得につなげることができると強調。

 遅くとも生後6カ月までに療育を開始することが望ましいとし、都道府県に対して、新生児聴覚検査のための協議会を設置して、先天性難聴の可能性がある場合には、遅くとも生後3カ月ごろまでに精密検査を実施できる体制を整えたり、聴覚特別支援学校の教員や言語聴覚士による支援体制・専門性を向上する取り組みを充実させたりして、障害特性に基づく一人一人に応じたきめ細かな教育・支援を行うよう求めた。

 また、通常学級に在籍するケースもある軽中等度難聴児や人工内耳を付けた児童の、切れ目のない支援についても明記。特別支援学校や難聴特別支援学級、障害児通所支援事業所などの地域の関係機関が連携して支援を行うことや、言語・コミュニケーション手段の選択肢を確保するのと同時に、どのような選択をしても難聴児の発達理解に基づく療育・教育が受けられる環境を整備する必要性を強調した。
 

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