高校の1人1台端末整備 文科相が8県の知事に直接電話し要請

 GIGAスクール構想による1人1台端末の整備が小中学校に比べて遅れている高校での環境整備を促そうと、末松信介文科相は1月11日の閣議後会見で、整備が遅れている8県の知事に直接、電話で対応を求めたことを明らかにした。また同日、牧島かれんデジタル相と連名で、都道府県教委などに対し、国の臨時交付金なども活用して全高校生が1人1台端末環境で学べるよう整備を促すメッセージを発信した。今年4月からは高校の新学習指導要領で全ての生徒がプログラミングなどを学習することになっており、同省は改めて各地の対応状況を調査して公表する。

 末松文科相は会見の中で、高校の1人1台端末の整備が遅れている8県の知事に電話で直接、整備を加速するよう求めたことを明らかにした。また、牧島デジタル相と連名で発信したメッセージでは、今年4月から始まる高校の新学習指導要領において、情報科の共通必履修科目「情報Ⅰ」で全生徒がプログラミングなどの学習を始めることや、1人1台端末が整備された中学校で学んできた中学3年生が4月に高校へ進学することを踏まえ、「高校でも1人1台端末環境を1日も早く整備することは、高校生の学びを止めない、『誰1人取り残されない』デジタル社会の実現のためにも極めて重要」と強調している。

 さらに昨年7月に教育関係者に行ったアンケートで「自治体レベルで端末導入のばらつきがある状態を是正すべき」との意見が寄せられたことも踏まえ、高校での1人1台端末環境の整備を速やかに実現してほしいと対応を求めている。

 文科省は昨年12月、国の補正予算で高校の端末環境整備にも充てられる「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」が拡充されたことを踏まえ、全国の都道府県教委などに早急に整備を促す通知を出しているが、同月に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の中で、「高校段階の1人1台端末について、各都道府県における整備状況を国としてフォローアップし、必要な取り組みを促す」との内容が盛り込まれたことを受けて、改めて両大臣の連名でメッセージを発信することになった。

 同省がまとめた昨年8月現在の全国の公立高校における端末の整備状況(見込み)によると、全国の都道府県で今年度中に1人1台端末が全て整備される見込みなのは19府県で、20自治体は24年度までの整備を計画、8自治体は検討中とされていたが、その後、高校1年から順次、1人1台端末を整備しようとする動きが各地で進んでいるという。このため同省は、各地の予算編成の状況を見ながら、来月初頭にかけて都道府県別の対応状況を調査して公表する。

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