高校入試にさらなる機会確保を要請 追試や書類選考など

 新型コロナウイルスのオミクロン株による感染が急拡大している現状を受け、文科省は1月11日、高校入試で追検査の機会や調査書などの書類のみによる選考を実施し、受検機会を確保するよう、高校の設置者などに通知した。また無症状の濃厚接触者に別室での受検を認めることを改めて要請するとともに、感染状況が深刻化して試験を延期する場合についても検討・準備しておくことなどを求めた。

 通知では「今後、さらなる急速な感染拡大も懸念されており、感染状況によっては、複数回に渡って陽性者や濃厚接触者となるなど、既に用意されている試験日程では、受検機会を失ってしまう受検生が出る可能性もあることが懸念される」として、追検査や書類のみによる選考など、受検機会の確保のための柔軟な対応を徹底することとした。また、入学志願者や保護者、在籍する中学校などに対して、情報提供や相談対応に努めるよう求めた。

 また昨年12月28日、濃厚接触者の別室受検を認める通知を出していることを踏まえ、▽初期スクリーニングの結果が陰性であり、その後の検査の結果でも陽性が判明していない▽受検当日も無症状である▽公共の交通機関を利用せずに試験場に行く――といった条件のもとで受検を認めるよう、改めて要請した。

 会場まで自家用車などが使えない場合は、大学入試の場合と同様、タクシー、ハイヤー、海上タクシーを利用できるとし、利用の条件として感染対策を講じている車両であることや、利用車両を特定できるよう予約し、他の乗客と乗り合わせしないことなどを示した(関連記事:「タクシー利用で文科省が相談窓口 濃厚接触者の入試で」)。

 試験の日程については「感染防止や追検査による受検機会の確保を万全に期した上で、予定通り実施することが原則」としたが、感染の拡大状況が極めて深刻な場合は延期を検討することも考えられるとして、入学志願者への連絡方法や問い合わせ窓口の設置、関係機関との連携・協力体制の構築、延期した場合の試験方法などについて、あらかじめ検討・準備しておくことを求めた。

 文科省の担当者によれば、昨年度の高校入試でも全都道府県で、追検査の実施や、調査書など書類のみによる選考を実施しているといい、「オミクロン株が拡大している状況を踏まえ、今年度もしっかり取り組んでほしい」と話している。

 試験実施時の感染対策に関しては、昨年6月に文科省がガイドラインを示している。そこでは「試験中は基本的に試験問題を解くことに集中し、他者との交流・接触を行うものではない」ことから、「基本的な感染症対策の徹底による感染拡大の防止策を講じておけば、むしろ社会経済活動としては、その感染拡大のリスクは日常生活の様々な場面で感染する可能性よりも比較的低いとも言える」としている。

 その上でガイドラインでは、▽事前の準備(座席の距離の確保や医師、看護師などの配置など)▽当日の対応(マスク着用の義務付けや消毒、換気の実施、濃厚接触者や体調不良者への対応など)▽試験終了後(試験監督者の健康観察)――といった場面ごとの留意点を示すとともに、自身の体調の変化を確認するなどの受検生への要請事項をまとめている。

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