共通テストの「情報」、拙速な導入反対 大学教授ら声明

 大学教授らでつくる「入試改革を考える会」(代表・大内裕和中京大学教授)は1月13日、文科省で会見し、大学入学共通テストへの「情報」の拙速な導入に反対する声明を出した。受験生の負担が増えることや専任教員の不足、地域格差が大きいことが背景。国立大学協会は昨年11月に開かれた第2回総会で、「情報」を国立大の受験生に課すかどうかについて、今年1月末の次回総会まで結論を持ち越す方針を示しており、同会は「実施を延期していったん立ち止まり、再検討することを強く求める」と訴えている。

文科省で会見する「入試改革を考える会」のメンバー

 同会は「情報」の導入について、①受験生の負担増②高校現場での教育体制の不備――の2つの理由から反対を表明。受験生の負担増については、「試験科目を増加させることは受験生から着実な学習を行う余裕を奪い、表面的な理解や機械的な暗記を促進する弊害が生じる」と訴えた。

 また高校現場での教育体制の不備については、「授業で情報化を教える専任教員が全国的に不足している。専任教員は全体の2割で、後の8割は他教科も兼任で教えていたり、免許外教科担任として特例的に教えていたりするケース」と指摘した。また「極めて大きな地域格差があり、居住地域や出身校による有利不利を生み出す危険性がある」とした。

 代表の大内教授は「専任教員が不足している状態で試験ができるのかを、かなり危惧している。共通テストは全国一斉に行うもので、全国でほぼ同じような教育体制が整っていなければ、入試の公平性、公正性は維持できない。入試に導入すれば情報の専任教員が充実すると言う人もいるが、それは本末転倒だ」と強調した。

 また、同会のメンバーで予備校講師の吉田弘幸氏は「入試で問われるのであれば、それなりの時間をかけて準備しなければならない。1科目当たりの勉強にかけられる時間が少なくなり、広く薄く勉強することになれば、大学に進んでからの学習につながらないのでは」と懸念を示した。

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