コロナ禍の学びの実態など 文科省が全国学生調査実施へ

 コロナ禍の大学生の学びの実態などを把握しようと、文科省は1月13日、全国の大学生や短大生を対象とした「全国学生調査」を今月末から来月にかけて実施することを公表した。調査は一昨年度に続いて2回目。今回はコロナ禍で各大学が導入したオンライン授業の実施状況や、学生の受け止めなども質問項目に加えた。参加の意向を示している大学は568校、短大は147校あり、合わせて約94万人を対象にインターネットで実施する。

オンラインで行われた「全国学生調査」に関する有識者会議

 「全国学生調査」の実施概要は、13日にオンラインで開かれた文科省の「全国学生調査に関する有識者会議」(座長・河田悌一関西大学東京センター長)で公表された。調査に参加の意向を示しているのは、568大学(全体の73.0%)と147短大(同46.7%)。いずれも調査対象は2年生と最終学年生とし、今回対象となる学生は大学が92万人、短大が2万4000人で、合わせて94万4000人となる。

 質問項目は、選択式が60問で自由記述式が2問。調査期間は今月31日から来月28日までの間で、大学で受けた授業への評価をはじめ、授業時間以外で有用と思えた経験、大学教育を通じて身に付いた知識や能力など、大学生活の学び全体について学生目線から回答してもらう。また、特に今回はコロナ禍の影響を把握するため、新たに同時双方向型とオンデマンド型のオンライン授業について、授業全体のどのくらいの割合で実施されたかや、対面授業と比べて良かった点と良くなかった点を尋ねる質問項目も加えた。回答の所要時間は約10分を見込んでいる。

 「全国学生調査」は、文科省が学生の学びの実態を把握する目的で、2019年11~12月に初めて実施されたが、昨年度は新型コロナへの対応を考慮して実施が見送られており、今回が2回目。前回の回答率は27.3%だった。

 有識者会議では、質問項目や内容については目立った異論はなかったが、「質問項目が多いので学生が答えやすいよう、回答の進捗(しんちょく)
状況を示す表示としてはどうか」や「学生の個別の回答が公表されることはないとの文言も加えた方がいい」といった要望が上がり、対応することになった。

 また、山田礼子委員(同志社大学社会学研究科・学部教授)は「対面授業に戻ることを希望する学生が多いと思って3年生と4年生100人にアンケートをしたら、意外とオンライン授業の評価が高かった。対面授業の少ない2年生と4年生では結果に違いが出ると思われ、そうした分析も興味深いと思う」と述べた。

 今回の調査結果は今年夏ごろに公表され、各大学の教育改善や文科省の政策立案の基礎資料などとして活用される。

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