【共通テスト】文科相、救済措置拡大に慎重 「東大事件は例外」

 大学入学共通テストの会場である東京大学本郷地区キャンパス前で、1月15日に起こった刺傷事件を受けて末松信介文科相は18日、被害を受けた受験生2人に対し「受験機会の確保に最大限の対応をしたい」と述べ、新型コロナウイルスの感染者を想定して設けた救済措置を含め、意向確認を行う考えを改めて示した。一方で「東大のこの問題は、例外的な措置」と話し、交通事故などさまざまな事情で受験機会を失うケースなどに、救済措置の対象を広げることには慎重な姿勢を崩さなかった。

救済措置について説明する末松文科相

 事件を受けて15日に行った臨時会見で、末松文科相は「容態をまず見守りつつ、本人の意向も踏まえながら、今後の対応について検討していく」と話していた。今回、「被害に遭われた受験生本人の状況と意向を確認しつつ、受験機会の確保に最大限の対応をしたいと考えている。先般の救済措置の対象とすることも含め、受験生の状況で意向確認するしか方法はない」と、新型コロナウイルスの感染者を想定した個別試験だけで合否判定する救済措置を含め、検討する方針を改めて示した。

 同時に、今回の被害者に対する救済措置は「例外的な措置であると認識いただきたい」と強調。「今回は大勢の周知の下で事件が起こっており、追試を受けたいという意向を(被害者が)示されたら、認めるのは当たり前だ」との考えを示した一方で、交通事故などさまざまな事情で受験できないケースについては「個々のケースをどのように証明するかは難しい判断。それぞれの考えや評価の基準が違ってくるため、一概に言いきれない」と説明した。

 その上で「人知れずいろいろな問題で受験できなかったという人はいると思うが、なかなかそうした突っ込んだところまで評価し、追試を認めていくところまで、私は今、思いが及ばないと思う」と述べ、今回の救済措置があくまでも例外的なものであることを強調した。

 今回の共通テストでは、新型コロナ感染が理由で共通テストの本試験・追試験が受けられなかった受験者に対し、大学の個別試験だけで合否判定する救済措置が設けられた。ただ文科省が公表した「受験機会の確保に関するQ&A」では、「今年度に限り例外的に行うもの」と強調。また新型コロナウイルス以外の病気、けがなどの理由は、救済措置の対象外であることを明確に示している。

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