経済的困難の学生ら59万人支援へ 首相「学び支える」

 岸田文雄首相は1月19日から始まった衆院本会議の代表質問で、経済的に困難な学生らの授業料などを減免し、給付型奨学金を支給する修学支援制度の対象を、来年度予算案で59万人に拡充するとした。「経済的に困難な学生が学びを諦めることがないよう、しっかりと支える」と述べ、学生の負担軽減に取り組む姿勢を示した。また、無利子奨学金や貸与型奨学金についても、所得に連動した返還や返還額の減額に取り組む考えを示した。立憲民主党の泉健太代表の質問に答えた。

修学支援の拡充について述べる岸田首相(衆議院インターネット審議中継より)

 今国会で最初の代表質問に立った泉代表は、国の高等教育を巡る支援について、「日本は他の先進国に比べて高等教育の家計負担が重過ぎる。国公立大学の授業料半額化や給付型奨学金の大幅拡充を進めるつもりはあるか」とただした。

 これに対し岸田首相は「経済的に困難な学生が学びを諦めることがないよう、しっかりと支えることが重要だ」と述べた上で、「授業料などの負担軽減のために、真に支援の必要な低所得世帯の学生に来年度予算案で安定財源を確保し、給付型奨学金59万人分と授業料等減免59万人を実施する予定だ。さらに無利子、有利子の貸与型奨学金についても、所得に連動した返還や返還額の減額等を実施する」と答え、学生などの支援に力を入れる姿勢を強調した。

 経済的に困難な大学生らの授業料等を減免し、給付型奨学金を支給する修学支援新制度は2020年度から導入され、自宅外から通う私立大学生の場合、授業料と入学金合わせて最大約96万円が減免され、年額約91万円の給付型奨学金が支給される。20年度と21年度は50万人前後を対象に実施された。政府は新型コロナウイルスによる経済的な影響が長引く中、来年度予算案で約5200億円を計上し、大学生約44万人をはじめ短大生や高等専門学校生、専門学校生の計約59万人の就学を支援する方針を決めた。

 岸田首相は「今後とも高等教育の負担軽減を着実に実施するとともに、大学卒業後の所得に応じて出世払いを行う仕組みを含め、支援を強化していく」と強調し、引き続き経済的な理由で進学を断念する学生などがいないよう、支援策を充実させる考えを示した。

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