子供データ連携実証事業で近く自治体公募へ 4副大臣PT

 子供に関する情報・データ連携の整備に向けて検討をしている、文科省やデジタル庁などの4副大臣によるプロジェクトチーム(主査・小林史明デジタル副大臣)の第2回会合が1月21日、開かれ、教育や福祉など子供に関する情報連携の課題などを探るため、近く複数の自治体を公募して実証事業を進めるとともに、データ連携が必要な項目やデータ連携の在り方などについて、今年6月までに一定の方向性を示す方針が示された。

オンラインで開かれた4副大臣PTの会合

 子供を見守るためのデータ連携を巡っては、昨年11月のデジタル臨時行政調査会で、岸田文雄首相が貧困などから子供を見守るデジタル基盤の整備を進める方針を示したことから、各府省庁で進めていたデータ活用の取り組みを連携させる動きが加速。小林デジタル副大臣と池田佳隆文科副大臣、赤池誠章内閣府副大臣、佐藤英道厚労副大臣による4副大臣PTが設置され、子供に関する情報・データ連携の在り方などについて検討を進めている。

 21日はデジタル庁が進める「こどもに関する各種データの連携による支援実証事業」の概要について説明された。自治体内の各部局で管理されている子供に関する教育・福祉・医療などのデータを分野横断的に最大限活用し、支援が必要な子供や家庭をプッシュ型で支援しようとする取り組みで、担当者は「国が一元的に子供の情報を管理するデータベースを構築することは考えていない。自治体や関係機関の分散管理を前提としている」などと、個人情報保護に最大限配慮しながら子供のSOSを拾って支援につなげる取り組みを進めたいとの考えを示した。

 その上でデータを連携するシステムを整備し、支援が必要な子供へのプッシュ型支援をする実証事業を来年度に実施することを説明し、年度内に参加する自治体を公募したいとの意向を示した。公募する自治体は複数で、子供の情報を包括的に把握する部署を設置するケースや、関係部署を統合せずにデータ連携して情報共有するケースなどを試してもらい、制度面や運用面での課題を検証してもらうことにしている。また、これとは別にデータ連携が必要な項目についても調査研究を進め、データ連携の在り方なども含めて今年6月ごろに一定の方向性を示したいとしている。

 会合では、各府省庁が把握している自治体の先行事例をそれぞれ紹介した上で、各副大臣が意見を述べた。池田文科副大臣は「現在、学校や教委でデータを有効活用できる環境整備に向けて、活用するデータで共通する項目などについて検討するとともに、異なるシステム間でデータ連携できるように教育データの標準化を進めている。引き続き各自治体内の教育部局と福祉部局の連携を見据えながら、好事例の収集や横展開、データ活用の環境整備を進めたい」と述べた。

 PTの主査を務める小林デジタル副大臣は「子供のデータ連携は不適切なデータ利活用をして子供を選別する手段であってはならず、1つの部局では見落としがちなSOSを発見して、支援に当たる自治体や関係機関の職員の判断をサポートするための手段として位置付けないといけない。支援を必要とする子供や家庭への支援、アクションにつながるように皆さんとの連携を密にして進めたい」と締めくくった。

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