「対面教育の重要性は言うまでもない」 岸田首相が答弁

 国会は1月24日、衆議院予算委員会を開き、新年度予算案の実質的な審議が始まった。岸田文雄首相は、教員の役割と学校のICT環境整備について、「対面での教育の重要性は言うまでもない。GIGAスクール構想の効果を最大化するためにも、指導体制の整備が重要」と述べ、小中学校での対面授業を基本としながら、学校のICT活用を進める考えを示した。4月から本格導入される小学校高学年の教科担任制を推進するほか、「中学校を含め、学校の望ましい指導体制の在り方を検討する」との表現で、中学校の学級編制標準の引き下げにも言及。教育環境の整備に取り組む考えを強調した。

国会で答弁する岸田首相(衆議院インターネット審議中継)

 岸田首相は「成長と分配の好循環の流れを加速化させていくための鍵は、日本の未来を担う子育て若者世代にある。子供たち一人一人の個性や能力を最大限伸ばすことができるような教育環境の整備が必要だ」と述べ、看板政策である「成長と分配による新しい資本主義」に絡めながら、教育環境の整備を進める必要性を説明。

 このために「(学校に)1人1台の端末や高速通信ネットワークを整備し、デジタル技術の活用により、空間的・時間的な制約にとらわれず、子供たちの最適な学びを実現するGIGAスクール構想を推進している」と続けた。

 その上で、「対面での教育の重要性、これは言うまでもない。GIGAスクール構想の効果を最大化するためにも、指導体制の整備が重要であると考える」と指摘。デジタル技術を活用して個別最適な学びを行っていくためにも、児童生徒が自発的に学んでいくように導いていく教員の役割が大切になるとの考え方を示した。

 具体的な道筋については、「専門性の高い教師による小学校高学年の教科担任制を推進する。現在進めている小学校の35人学級の効果検証などを踏まえ、中学校を含め、学校の望ましい指導体制の在り方を検討する」と、現在40人となっている中学校の学級編制標準の引き下げも検討対象とする考えを説明。「引き続き、いっそうの教育環境の整備に努めていきたい」と答弁を結んだ。中学校の学級編制標準についての表現ぶりは、菅義偉前首相の答弁内容を踏襲した。

 浮島智子議員(公明)の質問に答えた。浮島氏は「学校のデジタル化はしっかり進めなければならないが、デジタル化はあくまでも手段。子供たちの困難さに向き合い、学ぶ心に火をともす教師を確保することが不可欠」と指摘し、首相の姿勢と今後の取り組みをただした。

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