こども基本法案を今国会提出へ 自民党が議論開始

 自民党の「こども・若者」輝く未来実現会議の会合が1月25日、開かれ、子供の権利を包括的に保障する「こども基本法」の制定に向けた議論を始めた。こども基本法を巡っては、「子どもの権利条約」に批准していながら、日本では条約に伴う国内法が制定されていないとして、子供の支援活動に取り組む団体などから制定を求める声が上がっていた。自民党は「こども家庭庁」の設置法案とともに、今国会での成立を視野に入れて議論を進める方針。

こども基本法の議論を始めた自民党の「こども・若者」輝く未来実現会議

 会議では冒頭、座長の加藤勝信衆院議員が「今日はキックオフの会合であり、こども基本法に関する項目について、どんな観点から法案に盛り込んでいくべきか、忌憚(きたん)のない意見を聞かせていただき、次回以降、具体的な議論を進めていきたい」とあいさつした。

 こども基本法を巡っては、日本が1994年に「子どもの権利条約」に批准したものの、条約に伴う国内法が制定されていないとして、子供支援に取り組む団体が3年前に実行委員会を組織してキャンペーンを展開するなど、子供の権利を保障するこども基本法の制定を求める声が強まっており、自民党内でも民間団体と連携して法整備を求める動きが盛り上がっていた。

 同会議の事務局長を務める橋本岳衆院議員によると、会議では、はじめに事務局側から、こども基本法の構成要素として、基本理念や国と地方公共団体の責務に加え、子供政策の調査勧告などを行うための体制づくりが含まれることなどを説明した後、各議員が自由に意見を述べた。

 この中では、特にこども基本法の制定に合わせて設置が検討される、子供政策の調査勧告などを行う機関の在り方について幅広い意見が出されたという。こうした機関は諸外国では「コミッショナー」という名称で設置されるケースが多く、議員からはしっかりと基本法の中に盛り込むべきとの意見や、「こども家庭庁」が持つ権限とどう異なるのか分かりにくいといった意見などがあったという。

 また、こども基本法の整備に向けては、昨年末から自民党と公明党がプロジェクトチームをつくって議員立法で法案を作成する準備が進んでいるが、「コミッショナーという組織を行政に設置する規定を設けるなら、議員立法でなく内閣が責任をもって提出すべきではないか」という意見も上がったという。

 こうした意見を踏まえて加藤座長は、議論を重ねて法案の中身を詰めた上で、議員立法にするか閣法にするか議論したいとの考えを示すとともに、「一定のスケジュールを頭に置きながら議論を整理していきたい」と述べたという。

 こども基本法を巡っては、岸田文雄首相が今月20日の衆院代表質問で制定に向けた考えを問われたのに対し、「こども基本法やコミッショナーについては現在、与党で議論していると承知している。子供政策をわが国のど真ん中に置いて議論が深まるよう、期待している」と答弁していた。

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