教育委員会の機能強化目指す 文科省の協力者会議が初会合

 中教審答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」(2021年1月)で、教育委員会の機能強化など地方教育行政の在り方が今後の検討事項として指摘されたことを踏まえ、文科省は1月31日、地方教育行政の充実に向けた調査研究協力者会議の初会合を開いた。来年度末までに、各地の教育委員会が参考にできるよう具体的な事例を盛り込みつつ、議論の取りまとめを目指す。

 この会議の主な論点は①教育委員会の機能強化・活性化のための方策②教育委員会と首長部局との効果的な連携の在り方③小規模自治体への対応・広域行政の推進のための方策④学校運営の支援のために果たすべき役割――など。具体的には、教育長や教育行政職員の資質・能力、教職出身者と事務職員の役割分担、総合教育会議の活用、学校運営の支援などが想定されている。

 会合で小﨑誠二委員(奈良教育大学教職大学院准教授)は、教育委員会事務局勤務の管理職や指導主事を対象としたアンケート結果を紹介。「縦割り行政による押し付け合いを感じることがある」といった組織の連携に関する課題、「一方的な指導や指示伝達が多くなる」「教育委員会関係者と一般教員との隔たりがある」といった学校と行政の関係性の課題、「首長部局との調整が大変」「突然、教育委員会に配属され、モチベーションが維持できない」などの指導主事の業務に関する課題が浮かび上がってきたことを指摘した。

 また戸ヶ﨑勤委員(埼玉県戸田市教育委員会教育長)は、教育行政の専門的な知識と経験を持った教育行政職員の育成や採用を行っていることや、教育委員会の活性化のため、教育委員と校長との面談や学校訪問の機会を設けていることなどを紹介。「戸田市教育政策シンクタンク・アドバイザリーボード」を設置し、外部の専門家の知見を得ていることも報告した。

 同協力者会議の委員は次の通り(敬称略)。

 ▽青木栄一(東北大学教育学研究科・教育学部教授)▽岩本悠(一般財団法人地域・教育魅力化プラットフォーム代表理事、島根県教育魅力化特命官)▽梶原敏明(大分県玖珠町教育長)▽清原慶子(杏林大学客員教授、ルーテル学院大学客員教授、前東京都三鷹市長)▽小﨑誠二(奈良教育大学教職大学院准教授)▽戸ヶ﨑勤(埼玉県戸田市教育委員会教育長)▽藤迫稔(大阪府箕面市教育委員会教育長)▽村上祐介(東京大学大学院教育学研究科准教授)▽吉田信解(埼玉県本庄市長、全国市長会社会文教委員長)

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