濃厚接触者の入学試験、検査なしの別室受験認める 文科省

 入学試験シーズンに新型コロナウイルスへの感染が急拡大している事態を受け、文科省は2月1日、濃厚接触者とされた受験生の入学試験について、保健所業務が逼迫(ひっぱく)してPCR検査の陰性証明を取得できない場合でも、無症状であれば別室での受験を認めることを明らかにした。大学入試だけでなく、高校入試も対象となる。業務逼迫で保健所が濃厚接触者の特定を行わないとしている自治体の受験生についても、無症状であれば、通常通り受験できることを確認した。

 文科省はこれまで、受験生が濃厚接触者とされた場合には、①保健所によるPCR検査などで陰性が証明されている②受験当日も無症状③事前予約のタクシーを除き、公共交通機関を利用しない--の3つの要件を満たせば、別室での受験を認めるとしてきた。PCR検査については、一般のクリニックなどでの検査では受験要件を満たさないとされ、事実上、保健所の指定医療機関によるPCR検査が必須要件となっていた。

 しかし、オミクロン株による感染急拡大で保健所や医療機関の業務が逼迫し、抗原検査キットも不足しているため、濃厚接触者の認定後、PCR検査を実施できない自治体が出てくる恐れがあることから、文科省では受験機会の確保を重視してPCR検査に関する要件を緩和。PCR検査を受けられない場合でも、発熱やせきなどの症状がなければ、別室での受験が可能とした。

 また、保健所の業務逼迫などを理由に、濃厚接触者の特定を行わない自治体が出てきていることから、そうした自治体の受験生については、受験当日に無症状であることを前提に、通常通り受験できることも確認している。

 今回の要件緩和の詳細は、「2022年度大学入学者選抜実施要項に関するQ&A」を更新するかたちで明文化され、高校入試などにも適用される。都道府県の教育委員会などに1月31日付で事務連絡を行った。

 「2022年度大学入学者選抜実施要項に関するQ&A」のうち、濃厚接触者の受験について、文科省が要件緩和を行った部分は次の通り。

Q.オミクロン株の感染拡大により、保健所が濃厚接触者の特定を行えない、もしくは特定をしないと言っているが、特定されていない場合は受験させてもいいのか。

A.特定を行わないこととした自治体の受験生は、濃厚接触者として特定されていない以上、通常通り受験することが可能です。ただし、受験当日も無症状であることは必須であり、発熱・せきなどの症状があるなど体調不良の場合は、まずは、かかりつけ医など身近な医療機関に電話で相談し、その指示に基づいて行動するようにしてください。

Q.新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、保健所業務の逼迫を理由に濃厚接触者の認定後、行政検査が実施できない自治体の受験生は受験できないのか。

A.行政検査の結果が得られないため、可能であれば抗原定性検査キットにより陰性確認を行った上で、発熱・せきなどの症状がなければ、別室での受験が可能です。なお、当該キットが入手できない場合は、発熱・せきなどの症状がないことを十分に確認した上で、別室での受験が可能です。ただし、当該取り扱いは、あくまで保健所業務の逼迫により、行政検査の実施ができない場合に限るため、今後取り扱いが変更となる可能性があります。

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