子ども家庭福祉SW、当面は認定資格 国家資格化も視野に

 子ども家庭福祉の専門資格である「子ども家庭福祉ソーシャルワーカー(仮称)」の創設に向けて議論してきた、厚労省の社会保障審議会児童部会社会的養育専門委員会は2月3日、第41回会合をオンラインで開き、将来的な国家資格化を視野に入れつつも、当面は既存の有資格者や現任者が一定の研修を経て取得できる認定資格とすることで合意した。専門委員会ではこれまで、福祉系の大学などで養成するルートも設け、国家資格とする案も議論されていたが、児童福祉現場の人材の資質向上が喫緊の課題であるとして、制度のスタートを優先して決着した形となった。

子ども家庭福祉の新資格を認定資格とすることで決着した専門委員会(YouTubeで取材)

 同委員会では、児童福祉法の改正を念頭に、昨年末に児童福祉行政に関する制度の在り方について整理した報告書を取りまとめていたが、子ども家庭福祉ソーシャルワーカーの資格に関する部分は委員間で議論がまとまらず、結論が保留となっていた。この日の会合では、厚労省からこれまでの議論の経緯を示した報告書案が示されるとともに、1月28日に自民党の厚生労働部会で、新資格は児童福祉法を改正して認定資格として導入しつつ、改正法施行後2年をめどに、国家資格を含めた検討を行うことを附則に加えるとする取り決めが報告された。

 これらを受けて委員から出された意見は、児童相談所をはじめとする児童福祉の現場では、人材の育成や資質向上が急務となっており、効果がすぐに期待できる枠組みにすべきだとして、既存の社会福祉士か精神保健福祉士の資格を持っている人で、2年間の相談援助の実務経験がある人や、4年間の子ども家庭福祉分野の相談援助の実務経験や保育士の実務経験がある人を対象に、一定の子ども家庭福祉の指定研修などと試験を受けて子ども家庭福祉ソーシャルワーカーに認定する案を支持するものが大半を占めた。

 また、委員長の山縣文治・関西大学人間健康学部人間健康学科教授からは、報告書の新資格に関する記載の末尾に、これまでの議論の経過を踏まえ、認定資格として進めていくことも一つの選択肢とした上で、厚労省では同委員会のさまざまな意見を十分考慮した制度設計を検討すべきだとする文言を加えることが提案され、こちらも了承された。

 子ども家庭福祉の新資格の創設や虐待が疑われるケースでの一時保護で司法審査を導入することなどを盛り込んだ児童福祉法改正案は、開会中の通常国会で提出される予定で、法改正が実現すれば施行は2026年4月となる見通し。

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