リスクの高い学校活動「基本的に控える」 文科省、感染対策強化

 新型コロナウイルスのオミクロン株による感染が子供にも急拡大し、学校での感染者も増加していることから、文科省は2月4日、学校での感染対策の強化策をまとめ、対面形式のグループワークや合唱、調理実習、密集する運動など、感染リスクの高い学校活動については、感染レベルにとらわれず、基本的に実施を制限するよう求めた。同省はこれまで、衛生管理マニュアルで地域の感染レベルに応じた対応を指針として定めてきたが、オミクロン株の特徴を踏まえ、指針を転換した。同省は、こうした感染対策の強化と徹底を求める事務連絡を同日付で都道府県の教育委員会などに伝えた。

閣議後会見で質疑に応じる末松文科相

 事務連絡では、オミクロン株による感染拡大について「10代以下の感染者数の増加が急速に進んでいる」「デルタ株に比べ、感染性・伝播性が高い」と最新の知見を紹介。学校における感染対策を強化・徹底する必要を強調した。

 その上で、特に感染リスクの高い教育活動については、これまで感染レベルに合わせた対応を求めていた対処方針を改め、「オミクロン株による感染が急速に拡大している現下の状況においては、(中略)衛生管理マニュアル上のレベルにとらわれずに、基本的には実施を控える」と明記した。こうした教育活動について、感染が拡大していない地域においては「慎重に実施を検討する」と記している。

 特に感染リスクの高い教育活動として、基本的に実施を控えるとされた学校活動は、教科学習では、▽各教科共通=長時間、近距離で対面形式となるグループワーク▽音楽=室内で近距離で行う合唱、リコーダーや鍵盤ハーモニカなど管楽器の演奏▽家庭=近距離で活動する調理実習▽体育=密集する運動や近距離で組み合ったり接触したりする運動--と挙げている。

 部活動では、▽密集する運動や、近距離で組み合ったり接触したりする運動▽大きな声を出したり、激しく呼吸したりする活動▽学校が独自に行う他校との練習試合や合宿--を列記。部活動前後の集団での飲食や、部室などの共有エリアの一斉利用を控えるなど、部活動に付随する場面での対策も徹底するよう求めた。

 同時に、学校全体の臨時休校については、学びの継続を重視して、引き続き慎重に判断するよう求めた。学校で感染者が出た場合には、学校全体を臨時休校とする前に、児童や生徒の発達段階などに応じて、時差登校や分散登校、オンライン学習を組み合わせたハイブリッドな学習形態を実施して、子供たちの学びを継続するよう促している。

 これに先立ち、末松信介文科相は同日朝の閣議後会見で「オミクロン株による感染が10代以下に急拡大していること、学校における感染者も増加をしていることは認識している」と述べ、学校の感染対策を強化する必要性を指摘。続いて同日、岸田文雄首相に首相官邸で面会し、学校での感染対策の強化策を説明し、了承を得たという。

特に感染リスクが高いとして、基本的に実施を控える学校の教育活動
【各教科等】
〇各教科共通:長時間、近距離で対面形式となるグループワークなど、近距離で一斉に大きな声で話す活動
〇音楽:室内で近距離で行う合唱、リコーダーや鍵盤ハーモニカなどの管楽器演奏
〇家庭:近距離で活動する調理実習
〇体育:密集する運動、近距離で組み合ったり接触したりする運動
 ※運動を行っていない際は、可能な限りマスクを着用する
【部活動等】
〇密集する活動や近距離で組み合ったり接触したりする運動
〇大きな発声や激しい呼気を伴う活動
〇学校が独自に行う他校との練習試合や合宿など
※ 部活動前後の集団飲食や部室等の共有エリアの一斉利用を控えるなど、部活動に付随する場面での対策も徹底する

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